2017年02月09日(木)

熱がでない?? [診療]

「今年のインフルエンザは、熱がでないタイプもあると聞いたのですが。」と言われることが多い。
実はそれは、今年に限ったことでもない。

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NHK今日の健康10/20より

この図はNHKで放映されていたもので、最近のインフルエンザの研究では、「発熱せず、鼻水やのどが痛いだけの軽症例」が多く存在し、さらに、症状がない「無症候性感染」の人が、軽症の人よりも多いとのこと(詳しくはこちら)。

昔は症状で診断したので、軽症のひとは普通のかぜとして診断していたし、また軽いと病院にも受診しなくても治ってしまう。最近は検査するケースがふえたので、軽いインフルエンザも見つかるようになった。
やっかいなのが、この軽症の人も、無症状の人も感染力があって、人にうつす。

ただ、軽い人や症状のない人を診断するのは至難のわざ。
それを見つけようとすると、皆、毎朝鼻の検査をして陰性のひとだけ登園登校してもよいということになってしまう。
そんなことは、どう考えても現実的でない。

結局、熱が高くなった人、たとえば37度前半でも非常にだるいとか倦怠感が強いなどの症状がある場合には医療機関を受診すればよいかと思う。

全く無症状でも感染力がある場合もあるので、インフルエンザの流行は、なかなか止められない。

Posted by さかざきひろみ at 19時23分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2017年02月05日(日)

教えてもらった

ある日の娘との会話
「痙攣が止まらなくて救急搬送された子に、ドルミカムの経鼻投与したら、よくなった。
意識も回復してん。ほんまによかった。」

恥ずかしながら、ドルミカムを経鼻投与するということを私は知らなかった。
開業していると集中治療のことから遠くなる。

ドルミカムはもともとは注射用の薬。
クリニックにもいざという時のために置いている。
私達、開業医のところでは単純性熱性けいれんがほとんどなので、痙攣はすぐに止まる。
したがって、ドルミカムを使う機会はほとんどない。
それでも、確か今まで3例ほど経験した。
いざというときに必要なのだ。
皆、点滴がすっとはいったので注射で投与できた。

ただ、状態が悪いとなかなかルートを確保できないこともある。
痙攣しながら救急車で総合病院に搬送するより、まずは痙攣を止めてあげたほうが脳へのダメージは少ない。

もし、万が一ルート確保できない場合は経鼻投与という方法があることを知ってほんとによかった。まさか、娘から教えてもらうとは思わなった。

彼女も色々経験して、少しずつ成長してるのね。

そして今日は何と、3か月ぶりのラン。
ハーフマラソン走って以来、ダンサーだったので、いっさい走ってなかった。
今日は、空気が澄んでいて無償に走りたくなった。
主人も膝を痛めて以来久しぶりのラン。
ゆっくりのペースだけど、案外走れた。
スタジオでのダンスもいいけど、外での運動も気持よい。
ランナーさかざきも再開や。
また大会にでたいなあ。

Posted by さかざきひろみ at 18時00分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2017年02月04日(土)

外来では [クリニック情報]

今週もインフルエンザAが多い。
先週の倍以上。

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当院でのインフルエンザAの患者数

流行していなかった、保育園でもだんだん増えている。
集団生活をしていなくても、人ごみにでかけたお子さんも罹患している。
ただ、ワクチンをされている方も多く、当院では今のところ重症化する方もいない。さすがに熱がでて、すぐのときは関節痛や悪寒もあってしんどそうだが、翌日比較的元気になっている。
パパやママ、大人の方の方が辛そう。

お子さん3人がインフルエンザで、お母さんもしんどそうなので、「大丈夫ですか?」とお聞きすると、「私はいいんです。この子たちを連れて病院にも行けないし。」
ほんとに母は強し。
インフルエンザの初期治療は、内科も小児科も同じ。
私でよければと、お話しすると「いいんですか。助かります。」
さすがに、内科的疾患を合併されている方や御高齢の方は診ることはできないけれど、若いママたちなら、お子さんと一緒に私でも診れる場合もあるので遠慮なくおっしゃって下さいね。

あとはインフルエンザの検査のタイミング。
早すぎると陰性になることが多い。
せめて12時間経過していると通常の検査でも陽性に出ることが多い。
当院には富士フィルムの高感度検査があるけれど、これもできたら6時間。3時間以内はさすがに厳しい。
インフルエンザのお鼻の検査は、お子さんにとって辛い。
できれば、1回にしてあげたい。
ましてや、休日診療所は今激混みなので、熱でてすぐに受診して、長時間待っても診断を確定できないこともある。
できれば早くというご両親の気持ちも痛いほどわかるのだけど、高熱でも本人の意識がしっかりしていて水分もとれておしっこがちゃんとでているときはあわてなくてもよいかと思う。

Posted by さかざきひろみ at 20時19分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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