2018年02月01日(木)

赤ちゃんがいっぱい

先日、用事があって、病院のGCUに入室した。

GCUは「Growing Care Unit」の略。
「継続保育室」「回復治療室」「発育支援室」など、さまざまな訳語がある。
NICU(新生児集中治療室)で治療を受けて、状態が安定してきた赤ちゃんなどが、ここで退院にむけて引き続きケアを受けるところ。

NICUはクベースに入った赤ちゃんばかりで、そしてあちこちでモニターの音が聞こえる。
それに比べて、GCUでは小さいベッド。
ほんとに赤ちゃんがいっぱい。

そこで、すやすや寝ている赤ちゃん、あくびをしている赤ちゃん、泣いている赤ちゃん、小さいのに皆一生懸命。
生きてる〜というパワーが伝わってきた。

退院にむけて色々看護師さんからアドバイスを受けているママの姿も。
ほんとに素敵な優しい笑顔。

私が新生児医療に関わったのは、研修医の間だけ。
あのころは、GCUなるものがなく、皆NICUに一緒だった。
そのNICU勤務のときに、妊娠した。

救急車に乗ったり、蘇生したり色々あったなあ。
あの時に、小さかった赤ちゃんも今は28才。大きくなっているのだろうなあ。

そして、その時にお腹にいた娘が、小児科医になって、NICUで働くことになるなんてほんとにびっくり。

時がたつのはほんとに早い。

Posted by さかざきひろみ at 19時53分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2018年01月28日(日)

生き返った〜 [漢方薬]

82才の母が風邪をひいた。
最初は、乾燥咳が頻繁で、とりあえず、自宅にあった麦門冬湯を飲んでもらった。
もしかしてインフルエンザかと心配したのだが、いつものかかりつけの内科の先生のところに行くと、風邪やからゆっくり寝なさい。抗生剤も解熱鎮痛剤も不要とのことで処方なし。

なかなか実家に19時までにいけないので、(父母とも19時に就寝している)電話で病状を効いたところ、枯れた声で
「咳はよくなった。しんどくないから大丈夫。熱もないし。」

しかし、老人の風邪がこじれたら大変。
父にうつったらもっと大変。
金曜日に自宅にいってみると、母はソファーで寝ころんでいた。
いつもシャキッとしているのに、気だるそう。
顔色も悪く、浮腫んでぼーっとしている。

脈は沈んで、舌は白く腫れぼったい。

暖房の部屋いるので、手足は暖かかったが、風邪によって身体の芯が冷えているようだった。

これは、東洋医学でいう少陰病期。
桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)が効くに違いない。
エキス剤にはないので、麻黄附子細辛湯と桂枝湯をあつあつのお湯にといて、母に飲んでもらった。

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本当の桂姜棗草黄辛附湯は麻黄附子細辛湯+桂枝湯-芍薬。
含まれている生薬はすべて身体を温めるが、芍薬だけ冷やすので邪魔らしい。だけど、煎じ薬がないので、仕方ない。

翌日、実家に行くと、母がぴんぴんしていた。
お顔もすっきり、お肌もつやつやで生き生きしていた。
母曰く、
「昨日、あの薬を飲んだとき、生きかえった〜。生きてる。
命もらった。と思った。ほんとに美味しくて美味しくて。
だけど、朝楽しみにして飲んだけど、それほど美味しくなくて普通やった。何でやろう?」

これは、きっと昨日の母の状態にまさに桂姜棗草黄辛附湯がドンピシャだったのだ。たった1回の内服で症状が軽快したので、翌日はそれほど美味しく感じなかったのだろう。
漢方薬にはほんとにそんなことがよくある。

いつも辛口の母が、こんなに喜んでくれて、ほんまによかった。何より元気になったのが嬉しい。さっそく、コーラスにお出かけできたそう。

このような状態に、鎮痛剤など飲むとよけいに身体が冷えて悪化する。不必要な抗生剤は、耐性菌を作り、腸内細菌叢を乱す。かかりつけの先生が、抗生剤や鎮痛剤を濫用しない先生でほんとによかった。

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老人には、身体に足りないものが多い。
老人、フレイルこそ漢方薬が役に立つと思う。
すこし、ぼけかけていた父も今は普通になって、元気。
新見先生のこの本が、今とても参考になる。

小児科医でありながら、両親の役にたててよかったとつくづく思う。両親の笑顔が何よりうれしい。

Posted by さかざきひろみ at 14時01分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2018年01月27日(土)

寒っ! 美味しっ! [漢方薬]

水曜日夜は千福ファミリーの新年会。
今回の場所は西宮北口。
寒波が来るという予報で、スタッフたちも
「先生、やめといたほうが」と心配してくれる。
私も遠いので、若干気が乗らなかった。

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がっ、幹事の棚田先生が選んだ「だんらん処真」は、めっちゃ美味しい素敵なお店やった。

鮨うろこといい勝負。
御造りは最高。あと私は牡蠣が少し苦手なのだけど、牡蠣の天ぷらの美味しさにびっくり。

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お酒が好きな先生たちには、美味しいお酒もたくさん。
皆さん、お目目キラキラしてはった。
美味しいお料理とお酒と、楽しいお話し。
ほんとに最高。
新しく参加された先生は、皆のテンションの高さにちょっと戸惑ってはったけど、最後はもうお友達。皆仲良し。漢方がつなぐ「わっ」が広がる。

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帰りに、西宮までわざわざ来てくれてと棚田先生から手土産に、「エイジ・ニッタ」の吟醸マカロンまで頂いた。
お酒の味が強いのかなと思ったのだけど、それほどでもなく中に入っているミルクガナッシュが甘くて良いかんじ。また食べたい。まさにお洒落な手土産。
寒い中、西宮まで行ってよかった!
いつもは熟睡している時間に、みなで大騒ぎ。
帰りの高速から見た深夜の大阪の夜は、キラキラしてたなあ。

さらに後日談。
いい気分になって、私はピンクのイアマフを無くしてしまった。お店に忘れたようで、あとで棚田先生から連絡があった。

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そして、なんと今日わざわざクリニックまで届けて下さった。実は、毎年イアマフを無くしている。去年は2個も。
今年もかと思っていたが、私のところに戻ってきた。
とっても偉い先生で、お忙しのにわざわざありがとうございました。
いつか、このお礼は必ず。

Posted by さかざきひろみ at 18時03分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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