2018年06月23日(土)

百日咳 [クリニック情報]

今週、外来では夏風邪のような高熱が多い。

それと、気になったのは咳が2週間以上続くお子さんが百日咳であったことだ。
8−10才ぐらいで3例も。
外来に受診されたときは、元気でケロッとされている。
ただ、咳をしたらものすごく苦しそうとか、顔を真っ赤にして咳をするとのことで、皆さん2週間ぐらい咳が続いていた。
先週検査して、今週になって結果がでた。
全員血液検査で百日咳IgMが陽性。
現在百日咳は保健所への届け出も必要になる。

百日咳はワクチン接種していると症状もひどくなく臨床診断だけでは難しい。

画像(320x244)・拡大画像(640x488)

小児呼吸器感染症診療ガイドライン2017より

発症した時期で検査を選ぶ必要があって検査でもうまく捕まえられないこともある。

画像(180x89)・拡大画像(640x319)

百日咳IgM抗体は2週間でピーク、IgAは3週間でピークとなる。培養検査は感度は低いとのこと。
またLAMP法は、当院が外注検査をしているところで検査できない。また、すでにクラリスなどを内服している場合は陰性になることもあるらしい。しかも、どれも結果はすぐにでないので診断まで時間がかかる。
ほんとに色々と難しい。

年長児でも咳していないときは元気でも、とても苦しそうな咳が長く続く場合は注意が必要。

三種混合ワクチンを接種していても、5−6才で抗体が下がってしまう。
今回、たまたま診断がついたが、わからないお子さんたちもたくさんいるかと思う。
やはり、年長さんで三種混合ワクチンの追加をおすすめしたい。

Posted by さかざきひろみ at 19時11分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2018年06月21日(木)

あれから [クリニック情報]

昨日の午後からやっとクリニックのエレベーターが動くようになった。
3Fとはいえ、お子さんを抱えて重い荷物をもって階段を上がるのは本当に大変だったと思う。
皆様、ご迷惑をおかけして本当に申し訳ございませんでした。

そして、外来には地震のショックをうけていつもと違う様子のお子さん達が。

夜泣きをするようになった。
夜眠れなくなった。
指をくわえるようになった。
お母さんにまとわりつくようになった、などなど。

そんなとき、私はお子さんの手をギュッとにぎって「大丈夫だよ。安心してパパもママも守ってくれるよ。」とお話ししている。

そして飲めるようだったらと、甘麦大棗湯を処方している。
これは、甘くて飲みやすい。

お子さんだけでなく、ママも不安そうにされていたら、お茶か水500mlぐらいに1日分とかして、皆で飲んだらよいよと説明している。

他にも、大人の方のPTSDには有名な神田橋処方の四物湯∔桂枝加芍薬湯。
パニックになっていたら、甘麦大棗湯∔苓桂朮甘湯。
抑肝散や抑肝散加陳皮半夏など、心に効く漢方はいっぱいある。

画像(128x180)・拡大画像(418x585)

今日、大阪小児科医会の理事会で、日本小児科医会がだしている冊子
「もしものときに...子どもの心のケアのために」の存在を知った。
このサイトからダウンロードできる。とても良い内容で、お母さんたちに是非読んでほしいと思った。

Posted by さかざきひろみ at 19時26分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2018年06月18日(月)

地震

ほんとにびっくり。
クリニックで、バランスディスクでトレーニング中の出来事やった。
すぐ止まったが、1人でいる時間帯なので少しだけ怖かったかも。

それよりもスタッフが通勤できるか心配やったが、全員出勤。
JRの中に閉じ込められたスタッフもいたが、最後は線路の上を歩きクリニックまで来てくれた。
ほんとにご苦労様。クリニック愛に感謝。

クリニックの中も無事だったけど、ビルのエレベーターが停止。皆さん、お子さんを連れて3Fまで階段で来てくれた。
周辺のマンションのエレベーターも停止中らしく、10Fに住んでいるママも、階段を使ってクリニックに。中には二人のお子さんを抱えて来て下さる方も。
いつもどおり、たくさんの方が来院して下さった。
ほんとに、ママは強し。

あと、地震のショックでちょっとパニックになっているお子さんもいた。こんなときは甘麦大棗湯の出番。
脳内のセロトニンを増やして安心作用がある。

帰りはまだJRが運転見合わせ中。
地下鉄とか乗り継ごうかと色々考えたが、結局、久しぶりの帰宅ラン。
10kmを走って帰った。
こういうとき脚力があると帰宅難民にならず便利かもしれない。

あと、全国の色々な先生方からメールやラインを頂いた。
皆様、私は大丈夫ですよ。

しかし、ニュースをみると大変なところも多い。
お怪我された方や、9才のお子さんは本当のお気の毒で、心からご冥福をお祈りします。

(お知らせ)
クリニックは明日も通常診療の予定ですが、エレベーターの運転再開は未定だそうです。
誠に申し訳ございませんが宜しくお願い致します。

余震などありませんように。
皆様の無事をお祈りしてます。

Posted by さかざきひろみ at 20時11分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

過去の記事へ

ページのトップへ ページのトップへ

6

2018


          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

検索


カテゴリーリスト

最近の記事

最近のコメント

RSS1.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2006 さかざKIDSブログ All right reserved.2006 Sakazaki Kodomo Clinic.