2019年04月11日(木)

便秘 [診療]

便秘のお子さんがとっても多い。
たかが便秘なんてと言われる場合もあるが、絶対に治したようがいい。

毎日、排便があるから大丈夫と思っていても、ちょっとしかでていない、コロコロが少しだけの場合もある。また、排便に時間がかかったり、泣いたりするのは便秘。排便が快適がどうかが大切。小さいお子さんはお母さんも気づきやすいけど、年長さんぐらいになると気づかない場合もある。
突然、物凄い腹痛になって、救急車で搬送されて便秘だったということもよくある。

きちんと治療しないと、巨大結腸症といって腸が異常に膨らんだり、遺糞症といって、便をもらしてしまうことになることもある。だから、便秘は絶対に治した方がよい。

治療は、なんといっても溜まっている便をだすこと(便塊除去)につきる。いくら薬をのんで便をやわらかくしても、直腸に硬い便があったらお腹が痛いだけでスムーズにでない。それには浣腸が必要。
浣腸はこわい、くせになるのではとよく質問されるのだけど、便秘がくせになっている。
ずっと便が直腸にあるので、便意を感じなくなっている。常に直腸をからにしておくことが大切。

そして便秘を治すには時間がかかる。便秘だった時間の半分以上はかかるので、長期戦。
治療は、やはり生活習慣の改善も大切。
早寝早起き、朝ごはんに朝ウンチ!
さらに、便をやわらかくするお薬、また浣腸や坐薬。
排便状態を知るために、排便日誌もとても重要。

便秘はお子さんにとって、ほんとに辛い。
お腹が痛い、排便時にお尻が切れる、だから便をだしたくない、我慢する、また便秘になるの悪循環。
便をだすことは怖いことではない、すっきりして気持ちよいとお子さんに感じてもらいたい。

便秘で腸に便が停滞すると、腸内フローラが乱れて、悪玉菌が増殖して、色々な病気を招きやすくなる。悪玉菌が多いと、便もおならも臭くなり、色が黒っぽくてトイレの水に便が沈んでしまう。

小児慢性機能性便秘症のHPも参考にしてね

Posted by さかざきひろみ at 14時56分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2019年03月21日(木)

久しぶりに [診療]

ロタウイルス胃腸炎のお子さんが続いた。

やっぱりとってもしんどそう。
ワクチン未接種の方はとくにひどい。
お子さんが無欲状顔貌になる。
一目みただけで、重症感。

ロタワクチンの接種率が大阪で50%以上になって、流行がめっきり減った。
ワクチンがないころは、3月はいつもロタウイルスだらけ。
勤務医のころは、ロタウイルス部屋ができるほどであった。

ノロウイルスはお子さんはたいてい2−3日で軽快する。
ロタはノロの比ではない。
嘔吐下痢の回数がひどい子もいるし、それほど嘔吐してないのにぐったりしている。
いったん軽快してもまた嘔吐。
それが1週間も続く。
ほんとにしんどそうで、点滴してもよくならないことも多い。しかも、入院したお子さんで、1日に何度もけいれんする場合もあった。
また、ロタウイルスは脳炎の原因としてインフルエンザ、ヘルペスについで3番目。
脱水がひどくて腎前性腎不全になることも。

生後2ヵ月からワクチンがあるが、ロタウイルス感染症のことを知らない方は「ロタはいらない」と言われる場合もある。しっかり、病気の怖さを伝えるのは私たち医療者側の義務。
もちろん、ワクチン接種してもかかってしまうお子さんもいる。
しかし、症状は全く違う。
私はロタにかかって、しんどくなるお子さんをたくさん見た。

生後2ヵ月からのワクチン、ぜひロタワクチンも一緒におすすめしたい。

Posted by さかざきひろみ at 17時29分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2019年03月14日(木)

お布団から! [診療]

国立成育医療研究センターの研究で、すべての家庭のお子さんの寝具から鶏卵アレルゲンが検出されたとの報告
3歳児がいる国内88家庭を訪問して子供の敷布団からほこりを集め、鶏卵とダニ由来のアレルギー原因物質の量を調査。
全ての家庭で子供用寝具から鶏卵アレルゲンが検出され、しかもダニアレルゲン量よりも高濃度で検出されたとのこと。

食物アレルギーは皮膚感作が主な原因と言われている。

皮膚が湿疹があったり、がさがさしてると、皮膚のバリア機能がなくなり、そこから卵やダニのアレルゲンが侵入して、アレルギーが成立してしまう。

赤ちゃんは、よだれが多いし、ミルクや母乳が皮膚について肌があれやすい。しかも、寝具に寝ていることが多いので、皮膚からアレルゲンが入りやすい。
だから、卵を食べたことがないのに血液検査で卵白RASTが陽性になっているお子さんが多い。

乳児湿疹は油断できない。
新生児期からの保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下するとも言われている。

適切なスキンケアと必要な軟膏塗布で、赤ちゃんの皮膚は常につるつるにしておくことがとっても大切。

画像(180x135)・拡大画像(640x480)

Posted by さかざきひろみ at 19時41分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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