2019年05月23日(木)

舌下免疫療法 [診療]

昨年11月〜12月初めにスギの舌下免疫療法を当院ではじめた方は11人。
みなさん、今年のスギのシーズン、症状が軽かった。
中には全く何も症状がない方も。

毎年、薬を飲んでもスギの時期はひどいけど今年は全然違うとのことで、ほとんどの方の感想は「やってよかった」

まだまだ3−5年続けないといけないけど、こんなに早く効いてびっくり。
副反応も、最初の1-2週間は口や舌がピリピリするお子さんがいたが、その後は症状ななくなった。

一方、ダニの方も11月から始めているが、まだまだ効果は少ない。
こちらのほうが時間がかかるよう。
それでも、鼻閉の薬を飲む日が減ったという方もいる。

スギの舌下免疫については、12月中旬から5月中旬まで開始できなかったが、今週から当院でも再開している。

今年スギで大変だった方には、スギの舌下免疫をおすすめしたい。
また、ダニについても、アレルギーが強く、年中鼻閉があるなどの症状がある方もお勧め。

7月に、「舌下免疫療法、はじめの一歩」という題名で短い講演をさせていただくことになった。
アレルギー専門医でも何でもない一般小児科医の私でもできるということをお話できたらと思う。

専門病院にいかなくても、いつものかかりつけの先生のところで、気軽にできればと思う。そのきっかけになればと思う。

Posted by さかざきひろみ at 20時00分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2019年04月11日(木)

便秘 [診療]

便秘のお子さんがとっても多い。
たかが便秘なんてと言われる場合もあるが、絶対に治したようがいい。

毎日、排便があるから大丈夫と思っていても、ちょっとしかでていない、コロコロが少しだけの場合もある。また、排便に時間がかかったり、泣いたりするのは便秘。排便が快適がどうかが大切。小さいお子さんはお母さんも気づきやすいけど、年長さんぐらいになると気づかない場合もある。
突然、物凄い腹痛になって、救急車で搬送されて便秘だったということもよくある。

きちんと治療しないと、巨大結腸症といって腸が異常に膨らんだり、遺糞症といって、便をもらしてしまうことになることもある。だから、便秘は絶対に治した方がよい。

治療は、なんといっても溜まっている便をだすこと(便塊除去)につきる。いくら薬をのんで便をやわらかくしても、直腸に硬い便があったらお腹が痛いだけでスムーズにでない。それには浣腸が必要。
浣腸はこわい、くせになるのではとよく質問されるのだけど、便秘がくせになっている。
ずっと便が直腸にあるので、便意を感じなくなっている。常に直腸をからにしておくことが大切。

そして便秘を治すには時間がかかる。便秘だった時間の半分以上はかかるので、長期戦。
治療は、やはり生活習慣の改善も大切。
早寝早起き、朝ごはんに朝ウンチ!
さらに、便をやわらかくするお薬、また浣腸や坐薬。
排便状態を知るために、排便日誌もとても重要。

便秘はお子さんにとって、ほんとに辛い。
お腹が痛い、排便時にお尻が切れる、だから便をだしたくない、我慢する、また便秘になるの悪循環。
便をだすことは怖いことではない、すっきりして気持ちよいとお子さんに感じてもらいたい。

便秘で腸に便が停滞すると、腸内フローラが乱れて、悪玉菌が増殖して、色々な病気を招きやすくなる。悪玉菌が多いと、便もおならも臭くなり、色が黒っぽくてトイレの水に便が沈んでしまう。

小児慢性機能性便秘症のHPも参考にしてね

Posted by さかざきひろみ at 14時56分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2019年03月21日(木)

久しぶりに [診療]

ロタウイルス胃腸炎のお子さんが続いた。

やっぱりとってもしんどそう。
ワクチン未接種の方はとくにひどい。
お子さんが無欲状顔貌になる。
一目みただけで、重症感。

ロタワクチンの接種率が大阪で50%以上になって、流行がめっきり減った。
ワクチンがないころは、3月はいつもロタウイルスだらけ。
勤務医のころは、ロタウイルス部屋ができるほどであった。

ノロウイルスはお子さんはたいてい2−3日で軽快する。
ロタはノロの比ではない。
嘔吐下痢の回数がひどい子もいるし、それほど嘔吐してないのにぐったりしている。
いったん軽快してもまた嘔吐。
それが1週間も続く。
ほんとにしんどそうで、点滴してもよくならないことも多い。しかも、入院したお子さんで、1日に何度もけいれんする場合もあった。
また、ロタウイルスは脳炎の原因としてインフルエンザ、ヘルペスについで3番目。
脱水がひどくて腎前性腎不全になることも。

生後2ヵ月からワクチンがあるが、ロタウイルス感染症のことを知らない方は「ロタはいらない」と言われる場合もある。しっかり、病気の怖さを伝えるのは私たち医療者側の義務。
もちろん、ワクチン接種してもかかってしまうお子さんもいる。
しかし、症状は全く違う。
私はロタにかかって、しんどくなるお子さんをたくさん見た。

生後2ヵ月からのワクチン、ぜひロタワクチンも一緒におすすめしたい。

Posted by さかざきひろみ at 17時29分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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