2022年07月28日(木)
熱がでたら
突然熱がでたら、
お子さんの場合は、まず㉗麻黄湯がおすすめ。
新型コロナでもインフルエンザでも夏風邪でもOK。
うちの孫っぴも熱がでたらすぐに㉗麻黄湯を飲んでいる。
条件は
@熱がでてすぐ
A汗をまだかいていない
B水分はとれる
できるだけ早いほうがよいので、普段から常備しておくとよい。
元気なお子さんは㉗麻黄湯。
元気な大人は@葛根湯。
熱がでたら、新型コロナが疑われても
@まず麻黄湯や葛根湯を飲む
A水分摂取をしっかりして、熱がでて最低12時間以上、できれば24時間以上してから 抗原検査。
熱がでて、すぐだと偽陰性になることが多い。
もし自宅に 抗原キットがあれば、自宅での検査で大丈夫。
ただ、唾液の抗原検査はあてにならない。
B陽性なら、写真にとっておいて、オンライン診療で、医師にみてもらう。
診断した医師は、保健所に届ける。
必要な薬は、ご希望の調剤薬局に処方せんをFAXするので、
新型コロナなら、自宅まで薬を届けてくれることが多い。
混み合った発熱外来に並ぶより、オンライン診療のほうがとっても楽かもしれない。
今日のおやつは、大好きなオクラ!
夕方のお空を見て、「赤と黒やで」
Posted by さかざきひろみ at 21時21分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2022年07月26日(火)
前頭前野
小児科の色々な学会では、ネット・ゲーム依存や睡眠の問題がよくとりあげられている。
今は、ネット・ゲーム依存や睡眠障害のお子さんがとても増えている。
先日の日本小児科医会フォーラムでも話題になっていた。
ここでも、大脳の「前頭前野」のお話しがあった。
前頭前野は、
「考える」「記憶する」
「行動や感情をコントロールする」
「コミュニケーション」
「判断する」「集中する」
「やる気をだす」
など、高いレベルの精神機能の調整を行っている。
人にとって重要な働きを担っているため、人が人らしくあるためにもっとも必要な存在で意識の最高中枢でもある。
この前頭前野の機能低下で、やる気のなさ、思考力、判断力の低下、興味、関心の減退がおこる。
またここは扁桃体が過剰に活動するのを抑えてくれている。
いっぽう扁桃体は、恐怖・不安・悲しみなどの情動に関わる領域で、扁桃体が過剰になると、悲しみや抑うつ・不安・焦燥・感情失禁、キレやすいと言う症状がでてくる。
幼児期にしっかり前頭前野の発達を促しておくことがとても大切。ネット・ゲーム依存症になりにくいとのこと。
前頭前野を発達させるための日常生活は、
1)早寝、早起きに努めて、十分に朝の光をあびて生活リズムを整える。
阪大の毛利先生も良質な睡眠で前頭前野は育つと話されていた。睡眠不足だと、扁桃体が活性化してしまう。
2)長時間のテレビ視聴、ゲーム遊びは控える
3)起きているときに、活発な運動、特にリズミカルな筋肉運動を行う。
このリズミカルな筋肉運動で一番簡単なのは、しっかり食事を噛むことになる。
とても簡単なことなので、是非小さいお子さんたちのいるご家庭で心がけてほしい。
それとやはり親子でのルール作りも大切。
1)ゲームやスマホ購入前に必ずルールを作る。
上限時間や終了時間は親子間で契約する。
子どもだけでなく保護者もルールを守る。
2)使用場所を決める。
子供部屋での使用は避けて、リビングや家族の目の届くところで使用。
充電器は親が預かり、充電するときはリビングか親の部屋で行う。
ゲーム依存になってしまうお子さんと、Eスポーツで活躍するお子さんはどう違うのだろうと思っていたが、もしかしてEスポーツのお子さんたちは、小さいころから前頭前野が十分に育成されているのかもしれない。
今は、スマホやゲームが当たり前になっている。それに支配されるのではなく、上手に使えるようになることが重要。
Posted by さかざきひろみ at 19時57分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2022年07月24日(日)
サル痘
WHOからサル痘の緊急事態宣言は発令された。
何だか、あまり気にしてなかったウイルスなので、ちょっと驚いた。
これまでに75の国と地域で、16000人余りの感染者が確認されていて、5人が亡くなっている。
先月は3000人だったのが、急に増えていて、よくわかってない点も多く今回の緊急事態宣言にいたったらしい。
「サル痘」は天然痘ウイルスに似た「サル痘ウイルス」に感染して発症する。
潜伏期間は7-14日で、発熱、頭痛、リンパ節の腫れ、筋肉痛などから1-5日続き、そのあと発疹がでる。
発疹は 水疱状で、うみがでてかさぶたとなる。
感染経路は、ネズミやリスなど感染した動物にかまれたり、血液、体液、発疹に触れることで感染する。
また感染した人の、発疹や体液、かさぶたなどに接触したり、飛沫を浴びても感染が起こる。
しかし、今回は、男性どおしでの性的な接触で感染したケースが多いらしい。
診断については、発生地域への渡航歴、海外から輸入したペットの飼育歴、性交渉歴を確認して、疑われた場合に水疱の内容液やカサブタを用いてPCR検査をする方法があるが、クリニックレベルでは難しい。
かつて接種が行われていた天然痘ワクチンで、約85%の発症予防効果があるとされている。日本では最後に接種が行われていたのは1976年で、その時に子どもだった、40代後半以上の世代は接種していて免疫がある可能性がある。
アメリカやカナダ、イギリスでは感染対策として、天然痘ワクチンの接種がはじまっているらしい。
治療薬としては、天然痘の治療薬である「テコビリマット」と言う飲み薬が、ヨーロッパでは承認されている。
今のところ、まだ日本でサル痘の患者さんは報告されていない。しかし、韓国やシンガポール、タイ、台湾でも感染者がでており、いずれ日本でも発生するかもしれない。
ワクチンや治療薬があり、感染力が強くないので、新型コロナウイルスをは比較にならないかもしれないが、こういう病気があることを知っておく必要があると思う。
Posted by さかざきひろみ at 19時43分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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