2023年04月11日(火)

千福先生と [漢方薬]

今回は、Rp.+(レシピプラス)に執筆させて頂いた。

この本は、薬剤師さんのための本。
コンセプトは新人薬剤師には「やさしく」、先輩薬剤師には「くわしく・強くなる」を解説するとのこと。

今回の特集は、
「すぐに役立つ・ずっと使える漢方 The基本」

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千福貞博先生の執筆がほとんど。
私のはわずかだけど、ご一緒できて嬉しい。

見出しは、
序論
漢方薬服薬指導の引き出し
漢方薬総論・各論

千福先生の解説はとてもわかりやすい。
特に、古典を交えた生薬のお話が面白い。
千福先生が、古典のことをわかりやすく説明してくださるので、なんとか私もすこしだけ古典の理解ができるようになった。

私が書いたのは、漢方薬服薬指導のところで、
「子どもが飲めない漢方薬の工夫いろいろ」について書かせていただいた。
少しでも薬剤師さんが服薬指導をされるときに、参考になってくれたらと思う。

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お庭には、もうハナミズキ、ツツジが咲いた。
なんだか、いつもより咲くのが早い。
急に暖かくなったからかな。

Posted by さかざきひろみ at 19時23分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2023年03月25日(土)

総動員 [漢方薬]

今年はスギの飛散が多く、花粉症で来院される方が多かった。
そして、今はヒノキ。

スギの舌下免疫をしていて、スギの時期は大丈夫だったけど、ヒノキで症状が出てしまう。
いつもならスギがひどすぎて、引き続きヒノキなので、少しましになった感じだったらしい。ところが、今はスギは症状がなくなったので、逆にヒノキでの症状がわかるようになったよう。
ヒノキは残念ながら舌下治療はない。

花粉症の治療に対しては、西洋薬の抗アレルギー剤、点眼液、点鼻薬、飲める場合は、さらに漢方薬も併用して総動員。

漢方薬については、症状や体質で処方が変わる。

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透明の鼻水がぽたぽたでる、ティッシュを何箱も使う場合は、R小青竜湯。これには粉薬以外に錠剤もある。

ねばっこい鼻水で鼻閉が目立つタイプにはA葛根湯加川芎辛夷、これにも錠剤がある。
ただ、今2番の錠剤は大人気で品薄状態。たくさん処方することができない。

あと眼も真っ赤ではれて、鼻がつまって苦しい〜という激しい症状の方には㉘越婢加朮湯。
これには粉薬しかないが、とってもよく効く。

ただ、絶対に粉が飲めないときは、㉘のかわりに、R小青竜湯+95五虎湯を錠剤でのむ。
成人量だと1回に9錠内服。これは今村先生おすすめの竜虎湯。

また、冷えが強い場合には127麻黄附子細辛湯。これにはカプセルもある。
お子さんで処方することはあまりないが、冷え性のママには効果的。

あと大野先生は、R小青竜湯+127麻黄附子細辛湯で竜附湯にすると良く効くと話されていた。

とにかく、眼がかゆい、鼻が詰まるという症状はとってもしんどいので、色々組み合わせて治療して、少しでも症状を軽くしてあげたい。

そして、スギにはやはり舌下免疫療法が一番おすすめ。

Posted by さかざきひろみ at 19時48分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2023年02月25日(土)

同じと異なる [漢方薬]

漢方の概念に「同病異治(どうびょういち)」と「異病同治(いびょうどうち)」という言葉がある。

「同病異治」というのは、読んで字のごとく、
同じ病名でも、個人の体質によって別の漢方薬を使って治療すること。

例えば、胃もたれでも、体力があって、冷えがない人、どちらかというと食べ過ぎで症状がある人には、M半夏瀉心湯。
一方、体力がなく、体が冷えていて、食欲も低下している人には㊸六君子湯になる。他にも喉もつかえているひとには、116茯苓飲合半夏厚朴湯などもある。

また、風邪でも処方は異なる。
体力のある人は@葛根湯、弱っている人には㊺桂枝湯、冷えがあるひとには127麻黄附子細辛湯。
さらに、胃腸がとっても弱い人には、70香蘇散。

不安神経症でも、136加味帰脾湯だったり、O半夏厚朴湯、K柴胡加竜骨牡蛎湯、㉖桂枝加竜骨牡蛎湯、72甘麦大棗湯だったり、処方はたくさんある。

症状だけでは漢方薬の処方は決められない。
ある人が漢方薬がよく効いたからといって、別の人が同じ処方で治るとは限らない。

「異病同治」というのは、病気が異なる場合でも同じ漢方薬が処方されること。

例えば、I柴胡桂枝湯は風邪の亜急性期によく処方する。
しかし、筋緊張性頭痛、自律神経失調症、反復性感染症の予防にも処方することがある。

㊸六君子湯は胃もたれの薬だけど、冷えにもよいし、むくみもとって体も元気になる。またうつ症状に良い場合もある。
西洋薬の胃薬は、胃薬としての作用だけで、心を元気にしたりはしない。

漢方薬は病名ではなく、その人の体質や症状によって処方が決まる。
処方の決定には、虚実、寒熱、、気血水、五臓の概念、六病位などの概念が必要になってくる。
以前は、とっつきにくくて、これが大嫌いだった。
しかし、勉強してみると奥が深くてなかなか面白い。

漢方薬には、まだまだ未知の部分がたくさんある。
日々勉強あるのみ。
まごっぴもお勉強??

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Posted by さかざきひろみ at 19時32分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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