2018年03月10日(土)

花粉症 [漢方薬]

今週は、花粉症で症状が悪化する人が多かった。
皆さん、先週後半ぐらいから目や鼻水の症状がでている。
私も同じ時期から目がしばしば。有り難いことに鼻の症状はない。
外来では、目が腫れて、鼻が真っ赤になってとってもひどくなっている方もいた。
抗アレルギー剤に点眼液、点鼻薬を総動員。

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抗アレルギー剤は初めて処方するときは、眠気の少ないクラリチンやアレグラを出すことが多い。この2つはパイロットや運転手さんでも大丈夫。他にも種類がいっぱい。

これは、第2世代の抗ヒスタミン薬の効果と眠気をプロットした図(花粉症対策まとめより抜粋)
抗ヒスタミン剤の欠点はこの眠気とそして粘膜の乾燥。

一方、漢方薬は何といっても眠気がなく、のども乾かない。さらに抗炎症作用もある。
西洋薬との併用でも単独でもOK。私は抗ヒスタミン剤はどれでも眠気で再起不能になってしまうので、漢方薬だけ。

@初期でまだ症状が軽い。冷えで透明の鼻水がぽたぽた→19番小青竜湯
A鼻水よりも鼻閉が目立つ→2番葛根湯加川芎辛夷
B症状がひどくて鼻が真っ赤、小青竜湯がいまいち→19番小青竜湯+95番五虎湯
C目が腫れて真っ赤で鼻閉もひどい→28番越婢加朮湯
D手足が冷たくとにかく冷えが目立つとき→127番麻黄附子細辛湯

他にも顔の湿疹がひどいときは58番清上防風湯。顔が真っ赤になっているときは15番黄連解毒湯など色々ある。

このように漢方薬はその時の症状や体質に合わせて色々変更できる。
粉が苦手な場合、小青竜湯、葛根湯加川芎辛夷、五虎湯、麻黄附子細辛湯、黄連解毒湯は錠剤やカプセルがある。

うちのスタッフも、2月は19番で良く効くわあと言ってたが、3月になって悪化。19番飲んでるのに、鼻水くしゃみ咳がとまらない。外来で、ずるずる、くしゅんくしゅん、こんこんこん。ところが、19番と95番も一緒に飲んだら、すぐに症状はましになった。傍でみてたので、劇的な効果にびっくり。
西洋薬だけですっきりしないとき、是非とも漢方薬も試してみたい。

Posted by さかざきひろみ at 19時43分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 2 )

2018年03月06日(火)

ママは強し [漢方薬]

漢方を使うようになって、ママたちから色々なご相談を受ける機会がふえた。
不眠、頭痛、肩こり、動悸、めまい、生理痛、胃痛、倦怠感、便秘など、聞けば聞くほど様々な症状がある。

そんな中、貧血の方が時々みつかる。

顔色があまりに悪いので、最近検査した?とお聞きしても出産以来してない。パートなので、検診はない。市民検診も40歳以上。子供たちをおいて内科にかかる時間などないとのこと。ただ、たいていは妊娠出産のときに貧血を指摘されているがそれ以降は全く検査していないとのこと。
私でよければと検査したら、めっちゃ貧血。
よくこれで育児と家事をしてたねというぐらいにヘモグロビンが低い。いわゆる立ちくらみやめまいなどの脳貧血でなくほんまもんの貧血。
ほんとに母は強しだ。

ごはん食べてる?好き嫌いしてない?お肉も食べてる?とお聞きすると、好き嫌いはないけれど食べる時間があまりないらしい。
お子さんに食べさせるのがやっとで、自分は家事しながら立ちながら食べていると。
食べるというより口にほおりこんでいるという方もいらっしゃった。
ほんとに、大変。
鉄剤をおすすめすると、以前妊娠したときに、胃もたれがひどく飲めなかったと。
食のほそい虚証のママは、胃腸も弱い。
そんな時、お子さんが飲む鉄のシロップなら胃もたれが少しましだと主人に教えてもらった。
シロップなら何とか飲んで下さっているよう。

もちろん、ひどい鉄欠乏性貧血なので、他に筋腫や胃潰瘍などの病気があるかもしれないので、婦人科や内科にもちゃんと行ってもらうことも大切。

そういえば、内科にかかっているがじんましんがひどいという相談をうけた方は、甲状腺機能亢進症だった。
きっと、動悸とか倦怠感も強かったに違いない。
内科で様子見ましょうといわれていた不整脈の方もいた。

こんなものだと、皆さん、お子さんのためにいろいろ我慢されている。
だけど、ママが元気がないとお子さんも元気にならない。
忙しいけど、できればちゃんと検診なんかも受けてね。

Posted by さかざきひろみ at 19時11分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2018年03月04日(日)

のどが痛い! [漢方薬]

のどが痛いとき、西洋薬ではトローチや鎮痛剤。実は漢方薬にも色々な処方がある。もちろん、溶連菌感染症の場合は抗生剤が必要だが、漢方薬の併用もOK。

ただのどが痛いだけ→138桔梗湯
扁桃腺が腫れて炎症が強い→109小柴胡湯桔梗石膏
冷えがあって少し鼻水もあり(のどチクの風邪)→127麻黄附子細辛湯

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うちの娘は109番が大好き。
私も109番派。これを常備しているママもいる。
のどが痛くなったら手持ちの109番を飲んで軽快しないときだけ受診されている。

だけど、漢方薬の味が苦手の方もいる。
そんな時は、桔梗湯。これは、味が甘くてのみやすい。
桔梗と甘草という2つの生薬でできている。
生薬の数が少ないものは即効性がある。
桔梗には抗炎症・排膿・鎮痛作用があり、甘草は急迫症状を治す作用がある。
そのまま飲むよりも、お湯で溶かして冷ましてから、のどの痛いところにうがいしながら飲むとより効果的。
いわゆる「がらがらごっくん」
1日分をペットボトルの水500mlに入れて、ちびちび飲むのもOK。

外来では、インフルエンザはさらに減ってきた。
くしゃみ、鼻水、目がかゆいとお子さんもママも花粉症の症状が軒並み増えてきた。
抗アレルギー剤、点鼻点眼薬、漢方薬などあらゆる手をつかって、なんとか乗り切ってほしい。
あとは、RSやロタウイルスなどのウイルス性胃腸炎が目立つ。今日は、春の陽気。
だけど、あさってからまた寒くなるらしい。
まだまだ、コートが必要かな。

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Posted by さかざきひろみ at 17時37分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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