2016年09月13日(火)
麻疹 [クリニック情報]
先週土曜日、保護者の方から、保育所の0才児クラスで麻疹が発生したとの話。
それだけで、身体が強張った。
0才児クラス、まだ1才未満でワクチンを接種していないお子さんもいるはず。
その子たちは確実に発症してしまう。
そして、保育所から詳細な話をきいた。
他のお子さんへ感染して発症するのは、潜伏期から考えて、日曜〜月曜日に熱がでるはず。何としてでも感染拡大の防御をしなくては。
月曜日には、同じ保育所の保護者の方々から、問い合わせのお電話。受診の時期や注意点などを電話で指示する。
来院された方は、完全隔離。スタッフ全員で、他の方と接触しないように万全の体制をとる。クリニックがピリピリする。院外薬局で、一緒になってはいけないので、薬局の方にも協力してもらって、隔離室までお薬を運んでもらう。
そして、今日保健センターから連絡があった。
発端者の方のPCR検査は陰性。
入院していた病院の血液検査で罹患の可能性を示すIgMが陽性であったので、保育所に連絡が入ったようだ。実はIgMは疑陽性が多い。
私が昨日検査したお子さんのPCRも陰性。
どうも別の感染症のようだ。ほんとに麻疹でなくてよかった。ほっとしたが、まだ大阪市内でも大人の方の発症はある。安心している場合ではない。
唯一の予防がワクチン。
ただ、今そのワクチンが非常に品薄状態。
9月になって、品薄になるかもとの情報があったが、いつもどおりの数は確保できるとの話で、希望の場合は大人の方も接種していた。
ところが、今週になって、全くワクチンが入ってこない。これ以上納入できない可能性が高いとのこと。
今ある分で何とかしないといけない。
大優先は1才のお子さんの定期接種。
それで、大人の方の接種はお断りすることにした。
また2期の定期接種もしばらく待って頂くことになった。
何でこんなことがおこったのだろう。
おそらく、関空での流行で大人の方の接種が増えたせい。
目の前のお子さんを絶対麻疹に罹らせたくない。
だけど、ワクチンが足りない事態がおこるなんて....。
何とかしたいけど、今は待つことしかできない。
Posted by さかざきひろみ at 18時00分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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