2017年02月09日(木)
熱がでない?? [診療]
「今年のインフルエンザは、熱がでないタイプもあると聞いたのですが。」と言われることが多い。
実はそれは、今年に限ったことでもない。
この図はNHKで放映されていたもので、最近のインフルエンザの研究では、「発熱せず、鼻水やのどが痛いだけの軽症例」が多く存在し、さらに、症状がない「無症候性感染」の人が、軽症の人よりも多いとのこと(詳しくはこちら)。
昔は症状で診断したので、軽症のひとは普通のかぜとして診断していたし、また軽いと病院にも受診しなくても治ってしまう。最近は検査するケースがふえたので、軽いインフルエンザも見つかるようになった。
やっかいなのが、この軽症の人も、無症状の人も感染力があって、人にうつす。
ただ、軽い人や症状のない人を診断するのは至難のわざ。
それを見つけようとすると、皆、毎朝鼻の検査をして陰性のひとだけ登園登校してもよいということになってしまう。
そんなことは、どう考えても現実的でない。
結局、熱が高くなった人、たとえば37度前半でも非常にだるいとか倦怠感が強いなどの症状がある場合には医療機関を受診すればよいかと思う。
全く無症状でも感染力がある場合もあるので、インフルエンザの流行は、なかなか止められない。
Posted by さかざきひろみ at 19時23分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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