2017年04月08日(土)
父にも漢方 [漢方薬]
4/15で父は86才。
今は引退しているが、昨年4月まで医師としての仕事もしていた。
2011年に心筋梗塞も罹患したが、今はとても元気。
足腰も丈夫で、片足をあげて靴下を履いているのを見たときはびっくりした。
ただ、昨年秋ごろだったか、幻覚を見るようになった。
家にある鏡だとか、置物が人の顔にみえて、夜に子どもがやってきてにーっと笑うらしい。
本人は、幻覚だとちゃんと自覚しているが、時々物忘れもするようになった。これはと思って54抑肝散を処方。
抑肝散は、お子さんの夜泣きや発達障害、多動などに使うのだが、認知症に有効なのはとても有名で、薬理作用も解明されている。
父は、西洋医だったので、漢方なんてと信用していないのだが、母が「ひろみの愛情薬だから飲みなさい。」幻覚はそれほど軽快しないようだが、それ以上進行しなくなり、また抑肝散を飲むとよく眠れるようになった。
ただ、その後ずーっと家にいるせいが、なんだが元気がなく表情が乏しい。皆で遊びにいってもあまり話さない。
その時、たまたま父が以前から頑固な便秘で苦しんでいることを知った。色々な下剤を飲んだが、腹痛がひどいばかりで何時間もトイレで苦しんでいるらしい。
これこそ漢方の出番。
老人の便秘と言えば、126麻子仁丸。
これが劇的に効いた!
父がとても元気になって、表情も良くなった。もっと早く相談してくれてたらと思う。さすがの父も、実感したらしく「漢方は効くなあ」
実は、麻子仁丸は単なる便秘薬だけでなく、このなかには気のめぐりをよくする生薬も入っている。漢方は、主たる症状以外にも他も症状も良くしてくれることが多いのだ。
何年か前に、耳が聞こえにくい、腰痛があるときに老化予防の107牛車腎気丸を処方した。その時は、漢方なんて効くはずがないとあまり飲んでくれなかった。
飲むと尿がよくでるようになったので嫌だったらしい。漢方は未病を治すので、今思えば、もっと飲んでもらったらよかった。
私は小児科なので、両親病気を治すことはできないと思っていたが、漢方がとても役立った。
ほんとに漢方を勉強してよかった。
そして、今日は父のお誕生会。
やっぱり耳は遠そうだが、元気で笑ってよく食べる父をみると嬉しい。じいちゃん、お誕生日おめでとう。
Posted by さかざきひろみ at 21時12分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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