2016年08月25日(木)

麻疹 [診療]

千葉県で麻疹が流行している。
発端は、バリ島旅行にいった大人の方らしい。
しかも、感染力がある間にコンサートにも参加したらしい。
NHKでニュースにもなった。
麻疹は空気感染で非常に感染力が強いため、これからも患者さんが増えるかもしれない。
千葉で確認されている方は、10人中9人がワクチン接種歴がない。(詳しくはこちら

私が、研修医のころ麻疹が大流行した。
麻疹は有効な薬もなく、重篤な合併症が多い。
麻疹脳炎で、寝たきりになったお子さん、麻疹肺炎で両肺が気胸になったお子さんを経験した。今も、お子さんとお母さんのことをはっきり覚えている。後遺症を残すだけでなく、不幸な転帰をとるケースもある。
小さいお子さんは重症化しやすいので、1才になって、まだMRワクチン未接種の方は、早急に接種をお勧めしたい。
また、1才未満の赤ちゃんを守るために、周りの方で、まだワクチンが1回接種の方も2回目の接種をお勧めしたい。
どうか、これ以上麻疹が拡大しませんように。

Posted by さかざきひろみ at 19時21分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2016年03月08日(火)

日本脳炎ワクチン [診療]

3才から接種と思っている方が多いが、実は生後6ヶ月から接種できる。

なぜ3才が勧奨されているのか?
3才ぐらいになって、外出して蚊に刺される機会が多いからというのが理由らしい。
日本脳炎は蚊が媒体して発症する。
蚊に刺されるリスクは1才でも3才でも変わらない。

今回、日本小児科学会が、日本脳炎への罹患リスクの高い小児に対して生後6カ月からの日本脳炎ワクチンの接種開始を推奨する見解を示した。

最近の日本脳炎の発生状況は、
2006年に熊本県で3才児
2009年には熊本で7才児、高知県で1才児。
2010年には山口県で6才児、
2011年には沖縄県で1才児、福岡県で10才児、
2013年には兵庫県で5才児。
2015年に千葉県で11カ月児の報告がある。

画像(250x320)・拡大画像(500x640)

実際にブタの日本脳炎抗体保有状況は西日本に多い傾向にある。大阪市内にずっといてどこにもいかないというのなら大丈夫かもしれないが、例えば実家などが九州や四国、三重、鳥取などの地図で茶色の地域にあるのなら、日本脳炎ワクチンの早期接種をおすすめしたい。
昨年、千葉の11か月のお子さんは後遺症を残したらしい。千葉は日本脳炎抗体保有が高い地域になっているし、もし生後6ヶ月から接種していたらと悔やまれる。

ワクチンの1回量は3才以上が0.5ml、3才未満が0.25mlだが、3才未満で1期追加が完了しても免疫原性に変わりがなく有効性が示されている。

これは、世界の日本脳炎流行地域。
中国、台湾、タイ、韓国、インド、ネパールとともに、日本も流行地域になっている。

画像(320x218)・拡大画像(640x436)

日本脳炎流行地域に渡航・滞在する小児、最近日本脳炎患者が発生した地域・ブタの日本脳炎抗体保有率が高い地域に居住するお子さんに対しては、生後6か月から日本脳炎ワクチンの接種を開始することが推奨される。

Posted by さかざきひろみ at 18時56分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2016年02月09日(火)

やっと [診療]

B型肝炎ワクチンの定期接種化が決まった。
時期はH28年10月から。
ただ,対象になるのはH28年4月以降に生まれた赤ちゃんだけ。

詳しくは、こちら

まとめると
対象年齢 生後1才まで
接種方法 B型肝炎ワクチンを27 日以上の間隔で2 回、
さらに初回接種から140 日以上を経過した後に1回を皮下に接種。
接種量は0.25ml。
標準的な接種期間 生後2 月に達した時から生後8 月に達するまでの期間

今いる赤ちゃんたちは定期接種で受けられないのは残念だけど、B型肝炎ワクチンはとても大切なワクチン。
大切なお子さんの将来のために、是非とも接種をお勧めしたい。

B型肝炎ワクチンについて詳しくは、こちら

Posted by さかざきひろみ at 19時13分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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