2017年07月13日(木)
真っ白
外来をしていると、たまにワクチン接種をしない方針の方とお会いする。
ワクチン欄が真っ白な母子手帳。
それぞれ、考えがあってのことなのだが、ワクチンで防げる病気に罹るとどれほど大変か恐ろしいかを知ってほしくて、時間をかけていつも熱心にお話しをする。
初めてお医者さんからちゃんとしたお話しが聞けたと、ワクチン接種をしてくださる人、
考えますともう一度考えてみて下さる人、
全く私の熱意が伝わらない人、色々ある。
ネットを見ると、色々なことが書いてある。ご両親もお子さんのことを大切に思って、何もしないと決められた。
私も目の前のお子さんに怖い病気に罹ってほしくない。
どちらもお子さんのことを思っている思いは同じ。
来院されるたびに、何度もお話しをする。
私に、言われるのがいやで、もういらっしゃらない方もいる。
それは私の力不足で、とても悲しくなる。
先日、何度もお話ししていた方がやっとワクチンを接種をして下さった。
その時、「先生には、色々大変お世話になった。こんなに信頼している先生が言って下さったので、接種しようと決めました。」
こんな風に思って頂けたなんて、私の心に響いて、涙がでるくらい嬉しかった。
真っ白な母子手帳にMRワクチン接種記録。
もちろん、他のワクチンも大切だ。
それでも、第一歩。
説明と説得は時間もかかるし、エネルギーもいる。何度言っても、だめな場合は本当にめげそうになる。でも、今回のように接種をしてくれる方もいる。
目の前のお子さんのために、ひとりでもワクチンで防げる病気に罹らない様に、これからも頑張ろう。
Posted by さかざきひろみ at 16時41分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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コメント
ありがとう。
そうなんです。その通りなのです。
その思いをみなさんに伝えたくて。
これからもめげずに頑張ります!
いつもお世話になっています。
先生の子どもたちを思う気持ちに胸が熱くなりました>_<
もうすぐ3歳になる息子は生まれてからずっと受けられるワクチンは任意も含めて全て接種させて来ました。
どんなワクチンなのか、専門的なことは難しくても概要を理解し、新しい配合?のワクチンなどの情報なども積極的に集めるようにしています。
私自身も比較的色々受けて来ましたが、おたふく風邪は受ける前に実際感染していますし、風疹は子供の頃ワクチンを打ちましたが妊娠時の検査で抗体は上がっておらず、出産後すぐにMRを打ちました^^;
おたふく風邪は難治性の難聴の後遺症があると子どものワクチンを調べて知って、何ともなくてほんとによかったと背筋が寒くなりました…。
病気を全て防ぐことは出来ないし、ワクチンの副作用が起こる可能性もあるんでしょうが、その可能性は実際に病気に感染して起こる死や後遺症よりもずっと少ない確率なのだと思って受けるようにしています。
昨年の麻疹の時のように、病気の脅威が迫ってきてから慌てても遅いですもんね。
これからも忘れないようにワクチン接種していきます!