さかざＫＩＤＳブログ

大阪小児科医会の会報に、新しく理事になったので、その挨拶の記事を投稿してほしいと依頼があった。

やっぱり、題名は「理事就任のご挨拶」か。
となると、書き出しは
このたび、理事に就任しましたさかざきこどもクリニックの坂崎弘美です。
私は、昭和63年に大阪市立大学医学部を卒業し．．．．．．．．。
やばい、その先が書けない。
無理や。

それでもって、実際に投稿したのは以下の記事。

「新人理事のダンスな日常」

新人理事の朝はとっても早い
起床は5時30分。（ちなみに夜も早く２１時就寝）
お風呂に入って、愛妻弁当を作る。そして主人が作ってくれた朝食を食べ、お洒落して出かける。（毎日、何を着て行こう、どのバッグにしょう。どの靴を履こうと考えるのはとても楽しい。）
車の運転は苦手なので、チャリンコ+大和路線+阪神なんば線と乗り継いで、7時30分にはクリニックに到着。
　そして、レッスン着に着替え、８時までの３０分が私の日課。
　実は、さかざきこどもクリニックに秘密のダンススタジオが常設されている。
　ストレッチをして、腹筋、体幹トレーニング、さらにバーレッスンまで行う。朝に運動すると、眠っていた筋肉が目を覚まし、１日が実に爽快でエネルギッシュな診療ができる。

開院した当時、勤務医のころより時間があり、なんと週5回もレッスンにいくという荒業をこなしていた。しかも土曜日は超忙しい外来を終了して、そのあと3レッスン。舞台前になるとリハーサルも増えるのでさらにハードなダンサー生活となる。主人はよく「プロやないんやから。」とぼやいていた。
　当時は、診療以外はすべてダンスに費やしていたので、せっかくプライマリケア部会や少子化委員会などのお誘いをうけても、すべてお断りして、またすでに勤務医のころから委員だった子育て通信委員会もさぼりがちだった。その節は本当にすみませんでした。もちろん、学会にも全く参加してんかった。

しかし、こんな無理がいつまでも続くことはなく3年ほどして腰痛がでるようになった。最初はこんなんすぐ治るわと痛いのを我慢して踊りつづけていたが、とうとう両下肢のしびれもでて、歩くのもやっとの状態になってしまった。さすがに、整形外科も受診し、MRI検査などもしたが、軽度のすべり症はあるものの、それで痛みやしびれがくることはないとの診断。痛みでとてもダンスどころではなくなっていた。その時、ダンスはできなくなってもいいから診療は休みたくないという思いでいっぱいになり、私にとって小児科医であることが一番大切であると痛感した。（今ごろ気づくとは...）。

　そんな日が数カ月も続いただろうか、なかなか症状は軽快しなかった。落ち込む私に主人が一言、「いっそのこと、思いっきり踊ってきたらどうや。動いたほうがよくなるかもしれん。」と。
　そうか、そんな考え方もあるのかと、ほんとに数カ月ぶりにレッスンへ行ってみた。最初はまた痛みがでたらどうしようと不安いっぱいだったが、案外踊れるではないか。
　この時は本当にうれしくて、また踊るようにすすめてくれた主人にとても感謝した。
　また、そのころはじめた中医の針治療も、私にあっていたようだ。
　しかし、以前のように無茶すると、また絶対腰痛が出るに違いない。今度は、ただ踊るだけでなく、自分の体と向き合って故障しない体づくりも並行していった。それで、朝のレッスンが日課になった。そして、私にとって一番は小児医療ということを忘れてはいけないと肝に銘じた。
　腰痛は辛かったが、今となってはそれでよかったのだと思う。無理はしてはいけないということもわかったし、また、今まで行けなかった学会や勉強会にもいくようになった。特に漢方薬と出会えたことは本当によかったと思う。東洋医学を知ったおかげで、小児科医としての診療の幅が広がった。
　今、現在では週2回のダンスレッスンと週1回の加圧トレーニング。
　1年前からは始めた加圧トレーニングも私にとても合っていた。しかも、これは、時間のない方にとってもおすすめだ。プライベートのマンツーマンレッスンなので、好きな時間に予約ができる。週1回の短時間でしっかり筋肉と体幹が強化できる。
　そして、しばらく休んでいた舞台も今年はでようと思っている。ダンサーさかざきひろみの復活だ。
　今回、武知先生、藤谷先生のお誘いがあって、理事に就任させて頂いた。私なんかを理事にと思って頂けただけでも、驚きで大変恐縮している。ありがとうございます。私にいったい何ができるかわからないけれど、大阪の小児科を、もっと元気いっぱい、笑顔でいっぱいにしたい。
　そして、１０年後には「ベテラン理事のダンスな日常」という題で執筆できたらいいなあ。
　大阪医小児科医会の皆様、こんな私ですが、本当に理事に就任しました。これからも、どうか宜しくお願い致します。