エピソード１
ある日のこと
外来診療中のパパに総合受付から電話が。
「患者さんからです。」
パパが電話にでると、
「えりやけど、
かぜひいてめっちゃしんどいねん。いつ行ったらいい？」
主人は県立尼崎病院に勤めて２０年。
先天性心疾患のお子さんは、生後０日から知っている。
えりちゃんももう１８歳。
一人暮らしをしてしっかり自立しているらしい。

パパは、予約の空いてそうな時間を捜してあげた。
（原則、県尼ではこのような予約システムではない。）

本当は定期的に受診しないといけないえりちゃんとは１年ぶり。
パパに会ったとたん、
「せんせー、おっさんになったなあ。」

そう、えりちゃんは小さいときから、主人にしか採血や点滴などの処置をさせなかったらしい。
きっとえりちゃんにとって頼れる白馬の王子さま？だったのかも。
彼は親切に診察して、人生話を聞いてあげて、風邪が長引き、めっちゃしんどくなっているえりちゃんに補中益気湯を処方してあげた。
関係ないけど、パパは県立尼崎病院で、補中益気湯処方量第２位。まさに補中益気湯医者。

最後にえりちゃんに「タバコ吸ってるんか？」と聞いたところ
「ずっと前からやで。」
パ「心臓のこともあるし、やめなあかんで。」
えりちゃん「無理!! また来るわ。」

私も医師になって２５年。
西区では病院勤務のころをあわせて１５年いる。
赤ちゃんだったお子さん達は今年中学卒業。
「せんせー、おばはんになったなあ。」と言われんように努力あるのみ。

エピソード２
もひとつは、パパが電車に乗っていたときのお話。
同じ車両に、３０歳ぐらいの男性が、１人で大声で話しながら、体をゆらしながら、あちこち動き回っていたらしい。
その方が、急にパパの前にいって、突然
「おっちゃん、男前やなあ。」

パパはビックリしたそうだが、笑顔で
「そんなことないよ。」と答えたそう。
その後、その男性は急に動きをとめて大人しくなり次の駅で降りたらしい。

この話を主人は珍しく大笑いしながら私に話してくれた。
何だが楽しそ−。

今日、３月３日は桃の節句。
お雛祭り。とっても寒い。
今年も百合のおひな様をスタッフが飾ってくれた。
いつもありがとう。

お雛様にお供えしてあるのが、たねやのお菓子。
スタッフの食べさせたくて、何度かたねやにいったけど、いつも売り切れ。
諦めてたけど、たまたま購入できた。
こんなに可愛い箱に入っている

これは、ひなの節上生菓子。
花咲く野原をうつしとり、職人がつくりあげたきんとん。
見た目も綺麗で、味も上品。やまいもで作られているらしい。

これは、ひなの節　春三色。
さくら餅と草もち、しぐれのお菓子で、やさしい春の色。

小倉山荘のひなあられはたくさんいただいた。
これも箱が可愛い。
このひなあられはとっても美味。
たねやのお菓子より実は美味しい。
私は、フランス料理やケーキを食べているふうに見えるらしいが、実はおかきやおせんべい、和食が大−好き。

金曜日の昼休憩のとき、皆で美味しく幸せスイーツ。
残りを、百合にたべさせたくてお持ち帰りしたのだけど、彼女はきんとんはあまり好きでなかったらしい。よって、パパも食べることができた。

今日の外来。
「昨日から急に、くしゃみがでて鼻水がとまらない。」
「昨日から急に、目がかゆくなって．．．。」
「昨日から急に、ぜいぜいがひどくなって．．．．。」

ほんとに、皆さんそろって昨日から、急に花粉症などのアレルギー症状が悪化。

毎年、花粉症になる方はもちろん、今年はじめてとか、何年かぶりにという方も多い。
あんまり多いので、しかも同時だったのでちょっとびっくりした。

聞けば、昨日朝、春の嵐で、花粉がいっぱい飛散したらしい。私の目は大丈夫だったのになあ。

インフルエンザは、毎日何人かずつあるけれど、完全に下火になっている。
あと下痢や嘔吐のウイルス性胃腸炎の症状の方も多い。

それと、高熱が４−５日続き、咳がとてもひどくぜいぜいいうウイルスも流行している。
典型的なのがこの熱型表の感じ。

もちろんインフルエンザでもなく、アデノウイルスも陰性。
熱型表の２−３日前からお熱があったので、途中血液検査もしたが白血球も多くなく、炎症反応も低い。
咳がひどいので、レントゲンもとったが肺炎像はなし。
明らかにウイルス性。
きっと、ヒトメタニューモウイルスかなあ。

昨年も３月のブログにヒトメタニューモウイルスらしきものが流行っていると書いていた。

なんか長ったらしい名前だけど、所謂「風邪症候群」の原因ウイルスの1つ。ウイルス感染なので当然抗生剤も無効で、効くお薬がない。
咳や喘鳴に対する対症療法で、とにかく上手く乗り切りきることが大切。