2017年06月17日(土)
熱がでたら [漢方薬]
今週は、夏風邪のような突然の高熱が多かった。
高熱だけで、他の症状はあまりない。
こんな時、麻黄湯の出番だ。
麻黄湯が有効なのは、
@熱がでてすぐで、まだ汗をかいていない
A基礎疾患がない普段は元気なお子さん
B高熱だけど水分はとれる
飲み方にもこつがある。
37.5℃以下になるまで、または汗をかくまで3時間おきに内服すると、翌日解熱してすっきりしていることが多い。
ただ、普通に食後に飲むだけでは効かない。
多めに早めにだ。
ただ、麻黄湯で熱がさがったが、また夜になると熱がでる場合は、もう病気は次のステージにすすんでいるので、麻黄湯ではなく柴胡桂枝湯などの柴胡剤の出番になる。
熱がでても突発性発疹、アデノウイルスは麻黄湯の効きはもうひとつ。
また溶連菌感染症にはやはり抗生剤が必要になる。
普段元気なお子さんは麻黄湯が一番だが、もともと心臓疾患や腎疾患など基礎疾患がある方は、麻黄湯は避けた方がよい。大人の方は、体力があっても葛根湯、また胃腸が弱い人は、麻黄附子細辛湯や香蘇散などが適応になる。
漢方薬は、体質によってお薬が変わるので注意が必要。
冷え性のママたちには、麻黄附子細辛湯が好評だ。
お子さんが漢方なんて飲めるの?とも良く効かれるのだが、案外皆さんふつーに飲んでる。
麻黄湯の場合は、単シロップに混ぜたり、あとシナモン味がなので、リンゴジュース、リンゴジャムなども相性がよい。お子さんの味の好みも様々なので、これもオーダーメード。
単シロップで甘みをつけて、凍らせてじゃりじゃり食べるのもお勧め。
溶けにくいので飲みにくい場合は、ジュンコウと言うメーカーがだしているものがすぐに水に溶ける。
漢方はいろんな時に出番があるので、気軽に相談して下さいね。種類によっては、味見もできますよ。
Posted by さかざきひろみ at 20時20分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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コメント
そうです。
麻黄湯はまさにそのタイミング。
すっきりして翌日保育園に行けるからびっくりです。
漢方をうまく飲むとあまり病院にいくこともなくなります。
何よりも飲んでくれるのが凄い!
しかも「おいし〜」とは強者です。
今日も、2才の女の子が「ばくもん、ばくもん」と私にねだって?いました。(ばくもんとは麦門冬湯のこと)
いつもお世話になっています。
2歳の息子は小建中湯のお陰ですっかり元気になり、毎日楽しく保育園に通っています。
しかし昨日深夜、私が就寝しようとした時触ってみるとすごく体が熱く、検温すると38.4℃。
本人に「しんどい?明日保育園どうする?」と聞くと「行く!」、
「そしたらおくすり飲む?お熱さがったら行けるけど?」「飲む!」というので、私の麻黄湯を半包ぬるま湯に溶き、飲ませると「ちょっとにがーい」とのこと。
(いつものは「おいし〜あんまーい」と言って飲みます)
でも嫌がらず飲み干し、そのまま朝まで寝たらすっきり解熱していつも通り。
元気に登園して行きました。
切れ味のいい、ほんとにありがたいお薬です。
保育園も漢方も大好きな息子、私が咳込んだりすると「おいし〜(漢方のこと)飲む?」と気遣ってくれます(笑)