2018年11月13日(火)
麻黄湯 [漢方薬]
ウイルス性疾患で
@熱がでてすぐ
Aまだ汗をかいていない
B水分はとれて比較的元気、こんなときは㉗麻黄湯の出番。
健康なお子さんの場合はこの3つがそろえば、インフルエンザでも、夏風邪でも有効。
自宅においておけば、すぐに飲むこともできる。熱さましは対症療法でただ熱をさげるだけだが、麻黄湯は自分が持っている免疫力をアップし、またウイルスによって産生されたサイトカインを抑制し、早く病気を治してくれる。
熱のときの麻黄湯は飲み方にもコツがある。
汗をかくまで、また解熱するまで3時間おきが効果的。もちろん寝ている間は飲まなくてもよい。睡眠もとても大切だ。
実は麻黄湯もメーカーによって色々違う。
ツムラさんのは、飲みやすいのだけど、顆粒が大きく溶けにくい。成人量は7.5g
ジュンコウさんのは、細粒で水にすぐ溶けるのだけど、そのまま飲むと苦みが強い。成人量は4.5gで量が少なめ。
そのまま飲む場合、さゆで練って飲んだり、ヨーグルトやアイスに溶かす方は、ツムラさん。
りんごジュース、カルピスなどに溶かして飲む場合はジュンコウさんのと分けて処方するようにしている。
元気なお子さんの場合は麻黄湯がいいのだが、麻黄(エフェドリンが主成分)がたくさん入っているので、体力のない人には使いにくい。特に高齢者は注意が必要
私は大人の方は、がっちりタイプで脈がしっかりしているときは葛根湯、脈が弱くて冷え性タイプの方は麻黄附子細辛湯、胃腸が弱くてさらに虚弱な方は香蘇散にしている。また妊婦さんの風邪には桂枝湯がよい。
麻黄湯で熱が下がってすっきりされる場合も多いが、また夜になると熱がでるときもある。そんなときはもう麻黄湯は無効。I柴胡桂枝湯と言うお薬に切り替える。
病気のステージでお薬が変わっていくのも漢方薬の魅力のひとつ。
漢方薬を上手に使って、冬を元気に乗り切りたい。
Posted by さかざきひろみ at 20時07分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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