2025年02月13日(木)

71番四物湯 [漢方製剤]

しもつとう。

血虚(けっきょ)の代表の薬。
血虚とは血がたりない。
皮膚が乾燥して栄養障害っぽい状態。

血虚の症状は貧血、めまい、皮膚乾燥、月経不順、過少月経、髪の毛がぬけやすい、爪がわれやすい、こむら返り、集中力低下、疲れやすいなど。

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当帰、地黄、芍薬は足りない血を補う、そして、センキュウは血のめぐりをよくする。また当帰は温める作用も強い。

四物湯で、血の巡りがよくなって、身体のあちこちが潤う。

ちなみに血虚スコアなるものもあって、30点以上場合にあてはまる。

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四物湯単独より、それを含む漢方薬を処方することが多い。
㊽十全大補湯、57温清飲、77芎帰膠艾湯、86当帰因子、108人参養栄湯、112猪苓湯合四物湯など。
また血虚の薬でもある㉓当帰芍薬散は、地黄以外を含んでいる。
さらに、連珠飲は四物湯+苓桂朮甘湯でこれは市販薬の武田のルビーナでもある。

Posted by さかざきひろみ at 18時14分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2025年01月30日(木)

70番 香蘇散 [漢方製剤]

こうそさん。
やっと70番まできた。

配合されている香附子こうぶしと蘇葉そようから命名されている。
この二つは、とくに芳香があり気をめぐらせる作用に優れる。
味も割と飲みやすい。

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一言でいえば、胃腸が弱い人の風邪薬。
麻黄が含まれる漢方薬を飲むと胃にさわる人に処方する。
高齢者や妊婦さんの風邪によい。

また東洋医学での気鬱(きうつ)に有効な薬。
したがって、単なる風邪薬でなくメンタルが弱っている人にも効果的。

ほんとのうつ病の人は、西洋薬だけど、その一歩手前、また西洋薬と併用して飲むこともできる。

他には味覚障害によく処方される。
また蘇葉が蘇葉は魚などによる中毒症状の解毒に用いることがあるため、魚による蕁麻疹にも処方される。
ちなみに、お刺身に紫蘇の葉が添えられているのは昔のひとの知恵。

さらに、小柴胡湯+香蘇散は、鼻涙管閉塞や耳管狭窄にも有効。

Posted by さかざきひろみ at 18時44分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2025年01月23日(木)

69番 茯苓飲 [漢方製剤]

ぶくりょういん。

胃の中の水分がたまった状態(胃内停水いないていすい)で、胃腸の調子が悪い人に処方する薬。
胃酸過多や逆流性食道炎なども適応。

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茯苓も蒼朮も、利水作用。

枳実には、胃腸の蠕動運動を調節。
胃の内容物の通過を順調にし、腹部の膨満感、痞え(つかえ)を除く。
また、茯苓飲には甘草が含まれない。
甘草は、蠕動運動を抑制。

六君子湯とよく似ている。
5つの生薬が同じで、茯苓飲には枳実が含まれ、その代わりに六君子湯には、半夏、大棗、甘草が含まれる。

六君子湯は、胃腸の弱く食欲が少ない人に適応(⇒食べたいという気持ちにならない)

茯苓飲は、どちらかというと蠕動の促進が主な仕事。
胃腸が弱いというよりも、食べたものが胃内でつかえ、停滞しているため膨満感が起こり苦しい。
食欲はあるけれど、食べたくても入らない。(⇒物理的に食べられない)

茯苓飲が効きそうな人に精神症状があったり、のどのつまりがあったりすると116茯苓飲半夏厚朴湯という薬もある。

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Posted by さかざきひろみ at 16時08分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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