2025年03月15日(土)

外来状況 [クリニック情報]

今日はまた寒い。
暖かくなったり寒くなったり。
来週もまだ寒いらしい。
コートはいつ片づけられるのだろう。

外来では、ウイルス性胃腸炎の方が多い。
お子さんだけでなく、大人の方も多いらしい。
嘔吐だけ、嘔吐+下痢、嘔吐+下痢+熱、
または下痢と熱。
色々な症状がある。
とにかく、有効なお薬がないので、いかに少しずつ水分をとれるかどうかが大切。
お子さんは「喉が渇いた〜」といってごくごく飲むので、さらに嘔吐してしまう。
しかも、水やお茶は吐きやすい。

やはりOS1をひとさじずつが一番。
自宅になかったので、急遽、お塩+お砂糖+水で作ったママもいらっしゃった。

水500ml+砂糖10g+塩1.5gで作れる。
実際のOS1にはカリウム、マグネシウム、リンなども含まれる。
コンビニでは売ってないので、いざというときに購入しておいたほうがよいかも。

他には、花粉症の症状がひどくなったお子さんたち。
ちょうど、3月13日ぐらいから、目がパンパン、鼻がずるずる、鼻づまりがひどくなった人が多い。
お母さんも同じような症状でとっても辛そう。
抗アレルギー剤、目薬、点鼻薬、漢方薬などすべてを駆使して処方している。

あと、今週はいなかったけれど、水ぼうそうが増えている。
大阪市感染症情報でも増加傾向にある。

画像(320x195)・拡大画像(640x391)

1歳のときに、水痘ワクチンを2回では免疫がおちるのかもしれない。もちろん接種されている方はとても症状が軽いのだけど、もしかして、年長さんぐらいでもう一度接種したほうがよいのかもしれない。

さらにはしか。
海外渡航のあとに発症する方が多い。
ベトナムでは、南部で流行しており、都市部にも麻疹が増えているとのこと。
日本では、麻疹風疹ワクチンの限定出荷で接種したくてもなかなか接種できないお子さんたちがいる。
厚労省によると、定期接種の期間を2年間延長することが決まった。
当院では、1歳の方のワクチンはすぐに接種できるので1歳になればすぐに接種をお勧めしたい。

Posted by さかざきひろみ at 16時17分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2025年02月22日(土)

外来状況 [クリニック情報]

今週、多かったのは感染性胃腸炎。
どちらかというと小学生が多く、しんどそうだった。
胃腸炎の原因は、ノロであってもロタであっても、他のウイルスでも対症療法になる。

ただ、ロタウイルスは、嘔吐や下痢がそれほどひどくなくても、とてもしんどそう。
さらに痙攣や脳炎などの合併症もあり重症化しやすい。
そのため、ロタワクチンが定期接種になった。
その後、ロタは大流行はしなくなったが、最初の1回目が生後14週6日までにしないといけないため、ワクチンの開始が遅れたなどの原因で接種されていない場合もある。
やはり生後2カ月になったら、すぐにワクチンが大切。

他には、RSウイルスが増えている。
これも、他の感染症に比べて、小さいお子さんにとっては、とってもしんどい。

RSウイルスはお子さんに対するワクチンがないが、重症化するリスクが高い赤ちゃんには、ベイフォータス、シナジスなどのRSウイルスの抗体の投与がある。

また、RSウイルスは生後6カ月未満、特に3カ月未満が重症化するため、それを予防するために妊婦さんにRSウイルスワクチンを接種して、その抗体を赤ちゃんに移行させて、赤ちゃんを守るという方法もある。
しかし、まだ認知度も低く、さらにとっても高価であるため、接種率は高くない。

そして、大阪でまた麻疹の発生
10歳未満で、ワクチン接種歴がなく海外渡航歴がある。
ロタもRSも怖いが、一番恐ろしいのは麻疹。
これこそ1歳になったらすぐにMRワクチン接種をお勧めしたい。

Posted by さかざきひろみ at 19時53分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2025年02月20日(木)

ホームケア [クリニック情報]

ウイルス性胃腸炎が増えている。

症状としては、突然嘔吐。
そのあと、熱がでたり下痢になったり、それでも2-3日で軽快することが多い。
前日から嘔吐しているお子さんは、すべて嘔吐して症状はすこしまし。朝から嘔吐が始まったお子さんはまだまだしんどそう。
そんなとき、一気に水を飲むと一気に嘔吐してしまう。
お母さんたちが「マーライオンみたいに吐きます」と言われることが多い。
ウイルス自身に効く薬はなく、いかに上手に水分摂取をするか、またその後の食事療法がとても大切になる

ウイルス性胃腸炎のホームケアは以下のとおり。

@吐いているときは、すぐに飲ませないのが大切。
 吐いてすぐに、ごくごく飲むと大抵全部吐いてしまう。
お子さんが、欲しがってもすぐにはあげないほうがよい。
ウイルス性胃腸炎での嘔吐は、悪いものを出してしまって胃を休めるという生体の防御反応なので、胃が空っぽになったらたいてい嘔吐はおさまってくる。だいだい嘔吐して2-3時間ぐらい。
A吐き気がおさまってきたら、OS1などのイオン飲料をスプーンでひとさじずつ、しばらくしてまたひとさじを少しずつ飲ませる。
このとき、塩分や糖分も補えるOS1が一番。
お茶や水、アクエリアスやポカリはおすすめでない。
お茶や水だけだと低血糖になる。
また、アクエリアスやポカリは糖分は多いが塩分が少ないので、嘔吐しやすく、また電解質のバランスが悪くなり、元気がでなくぐったりしやすい。
一番バランスのとれた飲み物はOS1。
「この子、OS1嫌いなんです」と言われることも多いが、脱水があるときは美味しく感じる。また、嫌いなら一気のみできない。薬と考えて、ひとさじずつ少しずつ与えることができる。吐いたあとに牛乳の欲しがる強者のお子さんもいるけれど、もちろん牛乳は嘔吐してしまうのでやめたほうがよい。
最近はOS1リンゴ味というのもある。
B嘔吐したその日は、無理して食べなくてもいい。
何とかイオン飲料を飲むことができれば、その後、スープや味噌汁など、そして翌日からおかゆやうどんなどの消化の良いものを少しずつ食べるのがよい。
この時、お子さんが欲しいからといって、からあげやカレー、たこ焼き、ポテトなど食べさせると、また嘔吐したり下痢がひどくなって症状は悪化する。
せめて2-3日消化のよいものをあげたほうがよい。

ウイルス性胃腸炎のホームケアは看護しているママも大変。だけど、うまくいけば、病院にいかなくても軽快する。
夜中に嘔吐して、すぐに救急にいくのは本人もしんどいし、家族も大変。

ただ、少量ずつOS1を飲んでいるのに、何時間たっても嘔吐がおさまらないときは、脱水で点滴が必要になったり、また胃腸炎でなく他の病気である可能性もあるので注意が必要。

Posted by さかざきひろみ at 19時27分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

過去の記事へ

ページのトップへ ページのトップへ

3

2025


            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

検索


上記の検索結果のRSS情報です RSS1.0

カテゴリーリスト

最近の記事

最近のコメント

RSS1.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2006 さかざKIDSブログ All right reserved.2006 Sakazaki Kodomo Clinic.