2024年01月14日(日)
漢方薬も [漢方薬]
能登半島地震では、たくさんの方が被災され、多くの方が大変な避難生活をされている。
身体はもちろん心もつらい状況の方がたくさんいらっしゃるだろう。
心も身体も寒くて不安に違いない。
そんなとき、漢方薬が役に立つこともある。
今回、東洋医学会からそんな方たちへの漢方薬の活用についてメッセージがあった。
寒気、風邪のひきはじめ→@葛根湯
冷えと倦怠感→127麻黄附子細辛湯
体力低下→㊶補中益気湯または㊽十全大補湯
四肢末梢の強い冷感→㊳当帰四逆加呉茱萸生姜湯
冷えと食欲低下→㉛人参湯
鼻炎やのどのイガイガ(アレルギー症状)→R小青竜湯
イライラ→54抑肝散
不眠、不安→137加味帰脾湯
便秘→126麻子仁丸
下痢→P五苓散または㉚真武湯
私はお子さんむけに、甘麦大棗湯、小建中湯、抑肝散加陳皮半夏も加えたい。もちろん他にもたくさんある。
実際、東日本大震災で、避難所で漢方薬が活用され、体調管理に有用であったことが報告されている。
もちろん一刻も早い復旧が一番大切であるが、漢方薬も少しは活用できるということを知っていただければと思う。
Posted by さかざきひろみ at 16時52分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2024年01月07日(日)
七草がゆ [漢方薬]
今日は、七草がゆの日。
お正月のご馳走で疲れた胃をいたわって、新年の無病息災を願う日でもある。
いつも、パパと一緒に食べるのだけど、彼は学会で東京。
ひとりで食べて、パパの分は冷凍して帰ってきてからたべてもらおう。
クリスマスからお正月にかけて、ご馳走を食べる機会が多いから、胃の調子が悪い人も多い。
そんな時、西洋薬でもいいけど、漢方薬にも胃もたれによい薬がたくさんある。
胃もたれによい代表的な漢方薬は、
M半夏瀉心湯と㊸六君子湯。
はじめの5つが同じ生薬。
違いは、半夏瀉心湯は、冷やす生薬(青色)の黄芩と黄連が入っている。
六君子湯は温める生薬(赤色)がメインで、青がひとつもない。
どちらかというと、半夏瀉心湯は体力があって、食べ過ぎで胃もたれしているタイプ。胃の熱をとるといわれていて、口内炎にも有効。味はとっても苦いけど、錠剤がある。
六君子湯は、冷えが強く、虚弱な人が胃もたれしている。
体力のない人むけの漢方薬は比較的甘く飲みやすい。
他にもよく似たものに、69茯苓飲というのもある。
これは、幽門部(胃の出口)の緊張を緩和する。また、食道の運動を回復し逆流を解消。
㊸六君子湯は、胃の運動 の回復・貯留能・排出能を改善する。
六君子湯タイプで聞かないときは69茯苓飲へ。
さらに、116茯苓飲合半夏厚朴湯なるものもある。これは胃の症状があって、のどのつまり、のどの違和感や精神症状があるタイプ。
さらに胃痛には、安中散や柴胡桂枝湯など色々ある。胃カメラで何も異常がないとき、西洋薬の胃薬を色々飲んでも効かないとき。そんなときは漢方薬を試してみたい。
さらに、漢方薬は胃の症状だけでなく、心の不調も一緒に改善してくれることが多い。
Posted by さかざきひろみ at 18時58分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2023年12月21日(木)
寒い! [漢方薬]
今日は、今年一番の冷え込み。
ちょっと前まで、20℃のときもあったので、よけい寒さを感じる。
冷えは大敵。
気血水のめぐりが悪くなり、体調不良や免疫も低下し風邪をひきやすくなってしまう。
冷えてるときは、首(手首、足首、頸部)を温める。
身体を温めるものを食べる。甘いものやジュースを身体を冷やす。
そして早く寝る。
ちなみは、私は夜寝るときは、レッグウォーマーはかかせない。ないとなぜか熟睡できない。
以上のような養生をしたうえで漢方薬。
漢方薬は身体を温める処方がたくさん。
手先足先の冷えが強く、しもやけになる。寒さで頭痛や腰痛、関節痛などの痛みがでる。
→㊳当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
色白で華奢、めまいたちくらみ、むくみ、月経トラブルあり。→㉓当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散タイプで手足はほてる、唇がかわく,皮膚が乾燥しやすい。→106温経湯(うんけいとう)
下肢はひえるが顔がほてる。→㉕桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
下肢がひえるが顔がほてる。イライラ、ストレスが多い。→㉔加味逍遙散(かみしょうようさん)
加齢で足腰が冷える。夜間に頻尿。→F八味地黄丸または107牛車腎気丸
そして、私が寒いときに飲むのは、127麻黄附子細辛湯+㊺桂枝湯。
127麻黄附子細辛湯は、麻黄と附子と細辛で構成されていて、どれも身体を温める。附子で体の芯を温めて、麻黄と細辛で体の表面も温める。とってもぽかぽか。
すぐに身体を温めたいときにおすすめ。
他にも冷えには漢方薬がたくさん。
さらに、上記の薬でもいまいちのときは、附子を少しずつ追加できる。附子は強力に温めるし、また痛み止めでもある。
寒くても、お花に水やり。
まごっぴがお手伝い。
Posted by さかざきひろみ at 17時25分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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