2024年04月16日(火)
48番 十全大補湯 [漢方製剤]
じゅうぜんたいほとう。「だい」ではなく「たい」と読む。
補中益気湯とよく似た効果だけど、
疲労倦怠があるときに、まだ頑張れそうなときは、㊶補中益気湯。もう頑張れないときに㊽十全大補湯。
そんなイメージ。
どちらも身体を元気にする人参と黄耆が含まれる参耆(じんぎ)剤。
血虚(足りない血をおぎなう)の代表である四物湯。
気虚(消化機能が弱く気がたりない)の代表である四君子湯。
そこに、皮膚を強くして滋養強壮作用のある黄耆と、温めて気をおぎなう桂皮が含まれている。
倦怠感やだるさがあって、かつ血虚の症状
(貧血、皮膚の乾燥、皮膚のつやがない、髪の毛が抜ける、月経量が少ない、目がかすむ、筋肉のひきつりなど)があれば、十全大補湯。
悪性腫瘍の術後などにもよく処方されている。
急性中耳炎ガイドラインには、反復性中耳炎に対して「補剤である十全大補湯は、免疫賦活・栄養状態改善などを通して中耳炎罹患回数の減少効果を融資、反復性中耳炎に対する使用が推奨される。」とされている。
また肛門周囲膿瘍の急性期には排膿散乃湯が有効だが、繰り返す場合は予防といて、十全大補湯が処方される。
どちらも、2歳未満の乳幼児に多い疾患で、十全大補湯の有効性が報告されている。
Posted by さかざきひろみ at 19時00分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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