2016年07月10日(日)
外来状況 [クリニック情報]
梅雨なのに、真夏なみのお天気。
今日もいっぱいお花を購入
夏のお花は色があざやか。
ポーチュラカが可愛い
外来で目立つのは、
@熱 A咳 B下痢・嘔吐
@熱だけで、他に症状なく来院されるお子さんがいっぱい。
問診票も、たいてい熱に○。それも39-40度の高熱。
原因はアデノウイルス、溶連菌、ヘルパンギーナ、突発疹、それ以外の夏風邪ウイルス。
有効なお薬があるのは溶連菌だけで、あとはウイルスなので、抗生剤も無効。
飲めるお子さんには漢方薬。
A咳がひどいお子さんは、RSウイルス、小学生以上の大きなお子さんはマイコプラズマ。
ヒトメタは少しだけ。
RSウイルス症状なのに陰性のお子さんは たぶんパラインフルエンザウイルス。
このウイルスも熱が4-5日続き、喘鳴がひどいのに効く薬はない。
紹介入院先で、パラインフルエンザウイルスが検出されたと報告があった。2例とも酸素投与が必要で、1か月未満の赤ちゃんは人工呼吸器管理が必要になった。
そこの病院でも今の時期は、このパラインフルエンザウイルスがよく検出されているらしい。ただ、保険適応もなく普通の病院では検査できない。症状で見極めることが必要。
B嘔吐下痢は、ウイルス性が多い。
ただ、この時期になると、血便になったり細菌性胃腸炎が増えてくる。
最近、気になるのは、鶏肉。
牛の生が禁止になってほっとしてたのに、鶏は規制されていない。
鶏肉のたたきやお刺身を食べたあとに、ひどい症状になるお子さんがとても多い。
原因菌は、病原性大腸菌やキャンピロバクター。
大人は食べても胃酸で殺菌されるが、どんなに新鮮と言われても、小さいお子さんは絶対に生を食べささないほうがよい。特にこの時期、気をつけたい。
Posted by さかざきひろみ at 18時04分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
2016年07月07日(木)
猛暑 [漢方薬]
外の気温、35℃とかすでに8月なみ。
外来に受診されるお子さんたち、身体から湯気がでているよう。ママ達もしんどそう。
今年は特に暑さがすごいらしい。
熱中症には十分注意が必要。
色々な方法があるけれど、実は漢方薬に熱中症のお薬がある。屋外の運動で、いつも途中でばててしまう場合に、運動前に飲むと効果的。
何といっても五苓散。
五苓散は、利水剤といって、身体の水のバランスを調節してくれる。水分が過剰なときは尿量を増やす。脱水のときは、尿量を減らして水分を保持してくれる。西洋薬にはこのような働きのお薬はない。
熱中症で、頭痛吐き気がしているときは、軽い脳浮腫と脱水の状態。これをうまく修復してくれる。
もうひとつ、白虎加人参湯。
これは、ほてった身体を冷やす作用と、水分を保持して脱水を予防する作用がある。
したがって、運動前にに五苓散+白虎加人参湯を飲んでおくと熱中症予防になる。私は、この2つを溶かして、凍らせて運動の時に飲んでいる。
また、夏バテ予防のお薬もある。
食の細いお子さんには小建中湯。
汗っかきで、あせもだらけになる、肌が弱いときは黄耆建中湯。
黄耆は汗をコントロールして皮膚を丈夫にする作用がある。
食欲がなく、だるさがとれないママには補中益気湯。
営業マンで、外で働いて汗だくになるパパには清暑益気湯。
その人の体質で漢方には色々なお薬がある。
気になられたら、また外来で相談してくださいね。
Posted by さかざきひろみ at 19時09分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2016年07月03日(日)
インフルエンザワクチン [クリニック情報]
7月なのにインフルエンザワクチンの話
フルミスト、2年続けて個人輸入して希望されるお子さんに接種してきた。
実際とても良く効くイメージがあって今年も輸入する予定だった。
しかし、突然アメリカCDCから、2016−2017シーズンにおいて推奨しないという勧告がだされた。一時は、不活化ワクチンより効果があり、年齢によってはフルミストを優先して接種する勧告がでた時期もあった。
しかし、ここ数年、なぜかフルミストの効果が劣るとの結論がでたらしい。
その反面、ヨーロッパでは効果ありと言う意見もある。
輸入業者さんからは、たった1日でどうするか考えて決めて下さいとの連絡。
すでに、予約を受けていたし、娘にも接種したいので、最小限だけ輸入すべきかどうかとっても迷った。
しかし、CDCが接種すべきでないというものを患者さんに勧めるわけにはいかない。
結局、今年は輸入しないことに決定した。
すでに、予約されている方には、改めてこちらから連絡します。
誠に申し訳ありませんが、そうゆう理由で今年はフルミストの取り扱いはしないことにしました。
さらに、もう一つ。
熊本地震で、化血研のインフルエンザワクチン生産工場に影響がでた。
ワクチンの必要量を確保するために、他のメーカーは手間のかかるチメロサールフリーのワクチンを作らないことにしたらしい。
毎年、シリンジタイプのものを使っていたのだが、今年は作らないそう。したがって今年はすべてのインフルエンザワクチンがチメロサール入りになる。
Posted by さかざきひろみ at 21時11分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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