さかざKIDSブログ

2019年11月16日(土)

今度は [クリニック情報]

ウイルス性胃腸炎が大流行。

外来で嘔吐しているお子さんが増えてきた。
前日から嘔吐しているお子さんは、すべて嘔吐して症状はすこしまし。
朝から嘔吐が始まったお子さんはまだまだしんどそう。
そんなとき、一気に水を飲むと一気に嘔吐してしまう。

外来でも、嘔吐したお子さんたちのケアにスタッフが走り回っている。

症状としては、突然嘔吐。
そのあと、熱がでたり下痢になったり、それでも2-3日で軽快することが多い。

ウイルス自身に効く薬はなく、いかに上手に水分摂取をするか、またその後の食事療法がとても大切になる

@吐いているときは何も飲ませないのが大切。
 吐いてすぐに、ごくごく飲むと大抵全部吐いてしまう。
お子さんが、欲しがってもすぐにはあげないほうがよい。
ウイルス性胃腸炎での嘔吐は、悪いものを出してしまって胃を休めるという生体の防御反応なので、胃が空っぽになったらたいてい嘔吐はおさまってくる。だいだい嘔吐して2-3時間ぐらい。
A吐き気がおさまってきたら、OS1などのイオン飲料をスプーンでひとさじずつ、しばらくしてまたひとさじを少しずつ飲ませる。
このとき、お茶や水ではなく、塩分や糖分も補えるOS1が一番。
普通のポカリも薄すぎる。
糖分が多いとよけいむかむかしてしまう。
しかしお茶や水だけだと低血糖になる。
また、塩分がないと、電解質のバランスが悪くなり、元気がでなくぐったりする。
一番バランスのとれた飲み物はOS1。
「この子、OS1嫌いなんです」と言われることも多いが、脱水があるときは美味しく感じる。また、嫌いなら一気のみできない。薬と考えて、ひとさじずつ少しずつ与えることができる。吐いたあとに牛乳の欲しがる強者のお子さんもいるけれど、もちろん牛乳は嘔吐してしまうのでやめたほうがよい。
B嘔吐したその日は、無理して食べなくてもいい。
何とかイオン飲料を飲むことができれば、その後、スープや味噌汁など、そして翌日からおかゆやうどんなどの消化の良いものを少しずつ食べるのがよい。
この時、お子さんが欲しいからといって、からあげやカレー、たこ焼き、ポテトなど食べさせると、また嘔吐したり下痢がひどくなって症状は悪化する。
せめて2-3日消化のよいものをあげたほうがよい。

ウイルス性胃腸炎のホームケアは看護しているママも大変。だけど、うまくいけば、病院にいかなくても軽快する。
夜中に嘔吐して、すぐに救急にいくのは本人もしんどいし、家族も大変。

ただ、少量ずつOS1を飲んでいるのに、何時間たっても嘔吐がおさまらないときは、脱水で点滴が必要になったり、また胃腸炎でなく他の病気である可能性もあるので注意が必要。

ちなみに、私はウイルス性胃腸炎のときはいつもP五苓散で乗り切っている。母娘で五苓散の記事を参照してね)

Posted by さかざきひろみ at 17時39分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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