2024年04月23日(火)
思春期のこころ [学会]
9月にあった日本小児心身医学会で、とても熱弁されていた南和歌山医療センターの土生川 千珠先生。
そのときの会頭講演が、「生きる源、こころが息する、呼吸のAIと思春期のこころ」。
今回の小児科学会では、「かかりつけ医と専門医が連携する思春期こころの学校健診〜プライマリケアでできる不登校予防〜」
どちらも、メインのお話は思春期の学校健診(小5−中3)のお話。思春期は、自分の特性と向き合い、それを育てていくことが必要。さらに親から自立する時期でもある。
その時期に、適応しにくいお子さん、自律神経が不安定になりやすいお子さん、集団ルールの中で生きづらさを感じるお子さんたちを早く見つけることが大切とのこと。
思春期の学校健診は、実際に田辺市で実施されている。
メンタルハイリスクのお子さんたちは、最初に、以下の身体の症状を持つことが多い。
身体の症状としては、
1.夜ねむれない
2.朝起きにくく、午前中は体調が悪い
3.たちくらみやめまい
4.お腹がいたくなる
5.頭がいたくなる
6.いつもつかれている
7.食欲がない
8.下痢をする
9.気分が悪い。
以上のような項目を健診でアンケートをとって、不登校がなくても、早めにかかりつけ医に受診することを推奨されている。
かかりつけ医では、身体の症状についてと、生活リズムの改善について介入。
実際、それだけでよくなるお子さんもいるし、欠席日数も減るケースがある。しかし、なかなか難しい場合も多く、そこから専門医や二次医療機関に相談。
ただ、早期に医療介入することで、身体、不安、抑うつも改善するケースもある。
生活リズムの改善もとても大切。
とくに、睡眠は心のバロメーター。
眠る時間が遅いほど、身体症状、不安抑うつ症状、自分に自身がないという自己肯定感が低いということが多い。
土生川先生曰く、「学校はあせらなくてもいい。
何よりも、ちゃんと眠って、朝ごはんを食べる。
これを続ければ、きっと道が開いてくる」と話されていた。
「眠る、食べる、動く」これは、どの世代でも基本の大切なこと。だけど、とても難しいことでもある。
Posted by さかざきひろみ at 18時29分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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