2007年08月07日(火)
食中毒にご注意 [診療]
O157感染で3歳のお子さんが不幸な転帰をとったという悲しいニュースがありました。
平成8年7月に堺でO157の集団感染があったとき、私は堺の隣の和泉市立病院にいたので、たくさんの患者さんが入院されました。
ほんとに、小児科病棟がO157による出血性胃腸炎のお子さん達でいっぱいになり、そして個室には溶血性尿毒症症候群を発症した重症のお子さんたちが入院されていました。
ほかの細菌性胃腸炎も大変ですが、とにかくO157は激しい腹痛と血便(鼻血のような便です)がひどくて、ベッドで寝ることができないのです。子供たちはほとんどの時間ベッドサイドのポータブル便器の上にうずくまっていました。しかし、下痢止めを使うことができず、何とかして楽にしてあげたいと思いながらも、睡眠剤で少しでも寝かしてあげるのがやっとでした。
溶血性尿毒症症候群を発症したお子さんもいましたが、幸いながら、私のいた病院では、透析をすることもなく、皆、元気に後遺症なく回復しました。
食中毒は予防が一番なのです。
予防の三原則は、食中毒菌を「付けない、増やさない、殺す」です。
調理の前には必ず手を洗い、
手指や調理器具を清潔に保ち、
食材は新鮮なものを選びよく加熱すること、
調理後食べるまでに長い時間をおかないこと
食品どうしで汚染をしないよう、調理器具の使い方にも注意しましょう。
そして、生卵、ユッケ、肉のたたき、生レバーなどは決してお子さんに食べさせないでください。
O157だけでなく、サルモネラ、キャンピロバクターなど、他にも怖い菌がたくさんあります。
十分に気をつけましょう。
明日からクリニックは夏休みです。
スタッフ+百合で、韓国に行ってきます。
少しの間、バカンスしてきますね。
Posted by さかざきひろみ at 18時54分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 3 )
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コメント
コメントありがとうございます。
基本的には、感染性胃腸炎の場合は、排尿、排便は水洗トイレを使用し、使用後は完全に流すのが原則です。 また、汚染があった場合などは、その後トイレをハイクロソフト水やアルコールで便座、床、ドアノブなどを拭くようにしています。
O157で入院されたときは、頻回の下痢で動けない状態でしたのでポータブル便器を使いましたが、その後の処理のほうが大変でした。
暑くなっていくこの時期こそ十分食中毒に注意して、しっかり予防しましょう。
予防の三原則は、食中毒菌を「付けない、増やさない、殺す」です。
食中毒患者には、トイレはポータブル以外のトイレを使わせないようにしなければいけないとのことですが、o−157の時はポータブル以外の病院のトイレを使わせて大丈夫でしたか?
メールありがとうございます。
色々な方がHPを見てくださって嬉しく思います。
八重山病院は、主人が研修医のころローテーションで3ヶ月だけ勤務したことがあり懐かしく思います。
ワクチンの件ですが、だいたい1時間に30人ぐらいでしょうか。インフルエンザワクチンのシーズンはもっとたくさんになります。
昼は、14-15時はワクチン健診をしていますので実際は休憩は、その前後もふくめて1時間30分ぐらいでしょうか。これ以上長いと、中だるみしそうなので丁度よい感じですよ。また、火木土の午後は休診にしています。
詳しくは長くなりますので、先生のところにお手紙しますね。