2018年10月23日(火)

舌下免疫療法 [診療]

先日の学会で舌下免疫療法のハンズオンセミナーを受けてきた。
スギ花粉症・ダニアレルギーに悩んでいる方には、おすすめの治療法。
メーカーの詳しいサイトはこちら

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ちなみに、これは、その日の資料一式。
クッピーラムネをつかって、舌下投与の実演。
久しぶりに食べたけど、クッピーラムネはやっぱり美味しい。

舌下免疫療法とは、アレルギーの原因であるダニやスギ花粉を舌下に少量ずつ投与して、体を慣らしていく治療法。治療は3−5年必要になるが、治療終了後も効果が持続する可能性、治る可能性がある根本的な治療になる。初回は病院で投与するけれどあとは自宅でできる。

注意点としては、
@ 約8割の人に効果があるが、効果のない人もいる。これは、治療前に予測はできない。
A ごく少量だがアレルゲンを体に入れるのでアレルギー反応が起こる可能性もある。しかし、アナフィラキシーなどの重篤なものは実際はほぼないといわれている。口やのどがかゆいなどの症状は半分ぐらいのひとにでるが、これも1か月ぐらいでなくなることが多い。

スギの時期になるといつも鼻や目の症状がとてもひどくなる人や、また年中鼻が詰まって苦しいお子さんも多い。5歳ぐらいから可能な治療法なので、気になる方は外来で相談してみてくださいね。

ちなみにプリックテストについてもセミナーがあった。
実際に自分たちでトライ。
私は、コントロールのヒスタミンだけが反応。
右は、私がテストした隣の先生。
アルコールにも反応して真っ赤。コントロール、すぎ、ダニまで腫脹、とってもかゆそう。

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プリックテストは、血液検査項目にないものもアレルギーを調べることができる。これも色々役にたちそう。

Posted by さかざきひろみ at 17時02分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2018年09月11日(火)

ゾフルーザ [診療]

今年3月に承認された新しい抗インフルエンザ薬。
私はつい、ゾルフーザと呼んでしまう。
先日アップしたように、このゾフルーザは、他の抗インフルエンザ薬と機序が違う。
なんと言っても「1回飲んで終わり」が最大のメリットかもしれない。

小児では
10kg以上20kg未満で10mg錠
20kg以上40kg未満で20mg錠
40kg以上で20mg錠を2錠
ちなみに12才以上でで80kg以上の人には20mg錠を4錠とのこと。

もちろん小さいお子さんは錠剤は飲めないため、粉砕して飲んでもらうのだけど、これがかなり苦いので注意が必要。
今シーズンは、このゾフルーザが活躍しそう。

しかし、インフルエンザの備えとして、一番はワクチン。
接種しても罹患してしまうことがあるが、お子さんの接種の目的は重症化予防。どんなに早く診断して、抗インフルエンザ薬を投与しても防ぐことはできない。
特に保育園などの集団生活をしていると、たいていインフルエンザが流行するので、是非接種をおすすめしたい。

当院では、10/1から予約開始で、10/11接種開始予定。また詳細が決定すればお知らせしますね。

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Posted by さかざきひろみ at 19時04分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2018年07月19日(木)

熱中症 [診療]

ほんとに暑い。
今日は、西九条駅のホームで5分ほどいただけなのに、暑さで少し気分が悪くなった。あの場所に30分もきっと耐えられない。
豊田市の熱中症のお子さんの件は、ほんとに心が痛む。

熱中症について、過去にも何度かブログにアップしたがもう一度まとめてみた。

熱中症とは気温の高いところにいることによって、体温調節することができなくなって、体に色々な障害がおこる状態。
小さいお子さんは体温の調節機能が未熟なため熱中症になりやすい。

熱中症は次の4つに分類される。
@熱失神 皮膚の血管が拡張して血圧が低下して、脳への血液が減少するために、めまい,立ちくらみ、失神がおこる。
A熱けいれん 大量の発汗で血液のナトリウム(塩分)が低下し筋肉の痛み、こむら返り、硬直がおこる
B熱疲労 大量発汗で脱水症状となって、頭痛、吐き気、倦怠感がおこる
C熱射病 体温の上昇に体が対応できずに、脳の体温調節機能に異常をきたした状態。意識障害やショック症状、全身けいれんをおこし最も危険な状態。

お子さんの熱中症を疑うポイント
 顔が赤くほてっている
 ふれると体が熱い
 皮膚が乾燥気味
 赤ちゃんの場合、泣き声が弱々しい 泣かない
 おしっこが少ない
 ぐったりしている だるそうにして動かない
 おっぱいやミルクを飲まない
 吐いてしまう
 頭痛や気持ち悪い、くらくらすると訴える
 のどが渇くとさかんに訴える
 いつもより汗をかいている。

以上のような症状があったら、
すぐに涼しいところへ移動する。
衣服をゆるめて、氷やぬれタオルで体を冷やす
水分と塩分を補給する。
保冷剤や冷えたペットボトルなどがあれば、頸部、腋の下、大腿の付け根などを冷やすと効果的。
ぐったりして、意識がしっかりしないときはすぐに医療機関への受診が必要。

予防は 
高温の環境に注意を払う
 ベビーカーに乗っている赤ちゃんや小さいお子さんは大人よりも地面に近いところにいるので、より高温になりやすい。できれば日差しと照り返しの強い時間の外出はさけたほうがよい。
また、たとえ短時間でも、絶対に自動車の車内にお子さんを残したままにしない。
 
十分な水分補給
 のどの乾きを感じる前に少しずつこまめに補給するのが大切。通常の短時間の外遊びぐらいでは、水やお茶でもよいが、長時間や激しい運動の場合は水と一緒に塩分補給も必要になる。

そして普段からの体調管理もとても大切。
 十分な睡眠
 バランスの良い三度の食事。特に朝ごはんはしっかり食べてほしい。

まだまだ暑い日が続きそう。
体調管理にきをつけて、楽しい夏休みを過ごしてほしい。

Posted by さかざきひろみ at 20時19分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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