2019年12月19日(木)
かさかさ [診療]
外来では、肌が乾燥してで痒みが強くかきむしっているお子さんが多い。冬になると必ず皮膚がかさかさになる。カサカサになるととっても痒い。
「お風呂上りに保湿してるのですが....」と言われるが、1日1回では足りない。保湿剤を塗っても皮膚に短時間しかのっていない。でも1時間おきに保湿するのは非現実的。
最低でも1日2回肌をきれいにして、しっかり保湿!
また、掻きむしって湿疹が悪化しているところは適切なステロイド剤を塗布して早く肌の状態を回復することも大切。兵庫医大皮膚科の夏秋教授は、従来お子さんの皮膚はつるつるなはず、その皮膚がカサカサということは、すでに皮膚の炎症があるということなので、ステロイド塗布したほうがよいとも話されていた。
保湿剤ラインナップ。
ほんとに色々ある。
サラサラしているものからしっとりするもの。
どれが一番かは、お子さんそれぞれで違う。
お子さんの肌の状態に合わせて選ぶのがよいと思う。
あと、べたつくけど一番シンプルなプロぺトが良い場合も多い。
最近、評判がよかったのがこれ。
ポンプ式で使いやすい。
200mlあるし、しっとり。お子さんも喜んで使ってくれる。だけど、残念ながらしばらく製造中止になってしまった。あと10本ほどはあるそうなので、ご希望のかたはお早めに。
ほかには、かさかさで痒みが強いときは、漢方入浴剤もおすすめ。
当帰5g、地黄5g、インチンコウ15g、甘草5gの4つの生薬をこのお茶のパックにつめてお渡ししている。それを、そのままお鍋で煮出して煎じた液をお風呂に入れるだけ。
ヨモギの香りがして、ほっこり。
皮膚もしっとり。かゆみもとれるとのこと。
とにかく、スキンケアはとっても大切。
特に小さな赤ちゃんは、スキンケアと適切な軟膏塗布でいつもつるつるを目指したい。
Posted by さかざきひろみ at 17時29分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2019年09月29日(日)
お豆腐が... [診療]
「以前まで豆腐が大好きだったのに、
最近のどがいがいがして、もやしもだめ。豆乳も無理。だけど納豆は大丈夫」
その子は、花粉症でハンノキの値が高かった。
ハンノキやシラカンバと豆腐の抗原が似ているのでアレルギー症状をおこすよう。
納豆やみそ、お醤油は発酵しているから大丈夫。
これは口腔アレルギー症候群。
ハンノキとお豆腐が似ているってなんかアレルギーって変なかんじ。
ちなみに、口腔アレルギー症候群で多いのは、特定の果物や野菜。
それらを食べると、イガイガしたり、喉がかゆくなったり、唇が腫れたりする症状でて、花粉症と関係していることが多い。花粉症の原因のアレルゲンと構造がよく似ている物質が含まれる食物を食べた時に、症状をおこす。
有名なのは、
ハンノキ・シランカンバ→リンゴ、もも、サクランボ、イチゴ、キウイ、びわ、大豆、もやし
スギ・ヒノキ→トマト
カモカヤ・オオアワガエリ→メロン、スイカ、バナナ
ブタクサ→メロン、スイカ、きゅうり、バナナ
ヨモギ→セロリ、ニンジン、キウイ
お豆腐や果物も美味しいのに、急に食べれなくなるのは残念。
Posted by さかざきひろみ at 19時57分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2019年05月23日(木)
舌下免疫療法 [診療]
昨年11月〜12月初めにスギの舌下免疫療法を当院ではじめた方は11人。
みなさん、今年のスギのシーズン、症状が軽かった。
中には全く何も症状がない方も。
毎年、薬を飲んでもスギの時期はひどいけど今年は全然違うとのことで、ほとんどの方の感想は「やってよかった」
まだまだ3−5年続けないといけないけど、こんなに早く効いてびっくり。
副反応も、最初の1-2週間は口や舌がピリピリするお子さんがいたが、その後は症状ななくなった。
一方、ダニの方も11月から始めているが、まだまだ効果は少ない。
こちらのほうが時間がかかるよう。
それでも、鼻閉の薬を飲む日が減ったという方もいる。
スギの舌下免疫については、12月中旬から5月中旬まで開始できなかったが、今週から当院でも再開している。
今年スギで大変だった方には、スギの舌下免疫をおすすめしたい。
また、ダニについても、アレルギーが強く、年中鼻閉があるなどの症状がある方もお勧め。
7月に、「舌下免疫療法、はじめの一歩」という題名で短い講演をさせていただくことになった。
アレルギー専門医でも何でもない一般小児科医の私でもできるということをお話できたらと思う。
専門病院にいかなくても、いつものかかりつけの先生のところで、気軽にできればと思う。そのきっかけになればと思う。
Posted by さかざきひろみ at 20時00分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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