2024年02月15日(木)
㊶補中益気湯 [漢方製剤]
漢方薬の王様、ほちゅうえっきとう。
医王湯ともいう。
とにかくだるいしんどいときに。
オーバーワークのパパは、もう15年も飲んでいる。
他にも、風邪がなかなか治りにくい場合や、
風邪予防にもよい。
受験生の風邪予防に希望される方は多い。
構成生薬は10個
人参と黄耆が入っている参耆剤(じんぎざい)なので、身体を元気にしてくれる。
胃腸機能を改善する生薬がたくさん入っている。
メンタルにも感染症にも有効な柴胡も含まれている。
津田玄仙は、補中益気湯の8つの目標を示している。
@手足がだるい
A声に力がない
B眼に勢いがない
C口につばがたまる
D食欲がない
E熱いものを飲みたがる
Fお臍のまわりをさわると動悸がふれる
G脈が弱い。
この中で、とくに手足がだるいというのが一番の使用目標らしい。
保険適応病名は、
消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者の次の諸症:夏痩せ
、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症。
錠剤があるのも便利。
Posted by さかざきひろみ at 17時37分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2024年02月06日(火)
40番猪苓湯 [漢方製剤]
ちょれいとう。
尿トラブル、膀胱炎などの炎症に使用する漢方薬。
五苓散とよく似ているが、五苓散は上半身の水毒に、猪苓湯はどちらかというと下半身の水毒に有効。
阿膠(あきょう)は、ロバの皮からとった動物性生薬。
潤す作用や止血作用があり、膀胱の炎症も抑える。
本物の阿膠は大変高価なため、現在エキス剤の多くは、ブタやウシ由来のコラーゲンで代用されている。
滑石は、ケイ酸マグネシウムで鉱物性生薬。
抗炎症作用、冷やす作用がある。
膀胱や尿道の軽度の炎症に対して効果があり、炎症の熱を、尿とともに体外に排出する作用がある。
膀胱炎には、抗生剤も必要だが、繰り返す場合とか無菌性膀胱炎とか、抗生剤のアレルギーで飲む薬がないときなどに出番がある。
小児科では、めったに活躍しないかな。
Posted by さかざきひろみ at 18時00分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2024年02月01日(木)
39番苓桂朮甘湯 [漢方製剤]
りょうけいじゅつかんとう。
めまい、ふらつき、動悸、頭痛などの症状に有効。
いわゆる、水のバランスが悪い水毒があって、胃腸が弱い、精神症状もすこしあるようなタイプ。
保険適応病名は、めまいふらつきがあり、また動悸があり尿量が減少するものの次の諸症:神経質、ノイローゼ、めまい、動悸、息切れ、頭痛。
構成生薬は4つなので、比較的即効性がある。
茯苓と蒼朮が利水作用。
桂皮が、気の巡りをよくする。
五苓散とよく似ていて、五苓散から猪苓と沢瀉を抜いて、甘草をたしたもの。
五苓散タイプで胃腸が弱いタイプ。
また五苓散は身体の水分量は正常でバランスが悪くなっている。
苓桂朮甘湯は、身体の水分量が少なくて、胃に貯留している。そのため、脳への血流量が少なくなって、めまいたちくらみになる。
このお薬は、胃のなかの余分な水をさばいて、脳への血流量をふやすと言われている。
また、市販薬でノイホスロールというのがあって、これが苓桂朮甘湯と同じ。そこには、 現代のストレス社会で精神不安や動悸にすぐれた効きめを発揮と書いてある。
私は、乗り物酔い予防に、P五苓散と㊴苓桂朮甘湯も一緒に飲んでいる。新幹線に乗ってすぐに五苓散2包と苓桂朮甘湯2包。
それで、東京までなんとか。
Yaeさんから頂いた立派なイチゴ。
白いのも赤いのもとっても甘い。
ありがとうございました!
Posted by さかざきひろみ at 19時44分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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