さかざKIDSブログ

2020年10月04日(日)

ロタワクチン [クリニック情報]

10月から8/1生まれ以降のお子さんは公費でロタワクチンを接種できることができるようになった。

ロタウイルスって何??ってよくわからない方も多いかもしれない。。
ノロウイルスみたいな症状で、お子さんがもっともっと重症になりやすい胃腸炎の原因。
ワクチンがでるまでは、3月〜5月ぐらいまでは、小児科はロタばっかり。入院もロタのお子さんがたくさん。
ノロよりも症状がひどく、経過も長く脱水になりやすい。
しかも、脳炎や腎不全などの合併症もある。
入院して何度も痙攣するお子さんもいた。

ワクチンが承認されたのは、2011年11月。
任意接種で、全部で3万円近くかかるけど、どんどん接種率があがって、ロタウイルスの患者さんが激減した。

任意接種でも、当院では接種率は90%近かった。それが無料になるので、ママ達のお財布にも優しい。

ロタワクチンにはロタリックス(2回接種)ロタテック(3回接種)の2種類がある。
両方承認されているということは効果や副反応に違いはない。

ただ、ロタワクチンの唯一の問題点は10万接種で1-5人の腸重積の発生率があがるということだ。
特に初回内服してから1週間以内が要注意。
「腸重積」は、腸が重なりあって、血流が悪くなる状態。その結果、血便がでたりひどい腹痛になる。一般的に生後3か月以降で発症し、多くは1歳未満におこりやすい。
だから、ロタウイルスワクチンの1回目は14週6日までに、できれば2ヵ月になったらすぐにヒブ、プレベナー、B型肝炎ワクチンを一緒に接種したほうがよい。

とにかくロタワクチンを接種したあとは、
(1)15〜30分おきに不機嫌な様子を繰り返す
(2)何度も嘔吐を繰り返す
(3)血便が出る
このような症状がでたら早めに受診することが大切。

任意接種のときは、ロタリックスもロタテックもどちらも取り扱っていた。ロタテックの方が1回の費用が1万円以下でお財布に優しかったから。

これは全く私の意見だけど、3回腸重積のリスクを心配するよりは2回のほうがよい。また3回目は生後5カ月近くになるので、自然発症の腸重積の紛れ込み可能性も増える。
さらに、生後2.3ヵ月はロタワクチンを飲ませやすいが、生後5カ月近くになると、赤ちゃんも味がわかってきて、母乳やミルク以外を嫌がって飲ませにくいことも多い。
それで、当院ではロタリックスをメインにすることにした。
ただ、他院でロタテックを飲んで、途中からなど、ケースバイケースでロタテックも接種可能なので、前もって問い合わせくださいね。

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Posted by さかざきひろみ at 15時34分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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