2021年01月21日(木)
勝手に?? [漢方薬]
お子さんに処方した漢方薬、
「パパが鼻がつまって、この子のA葛根湯加川芎辛夷を飲んででしまいました。」
「おじいちゃんが、鼻水ひどかったから、この子のR小青竜湯をあげたらよく効きました」
「熱がでたから、この子の㉗麻黄湯を飲みました」
よく効いてよかったと言われることが多いけど、高齢者や基礎疾患のある人、体力のない人に勝手にあげるのはよくないこともある。
上記の漢方薬はすべて、麻黄という生薬が含まれている。
主成分はエフェドリンで交感神経刺激作用がある。子どもは大丈夫だけど、体力のない人が飲むとドキドキ、ムカムカすることがある。
特に、高齢者、高血圧・心疾患・糖尿病・甲状腺機能亢進・緑内障・前立腺肥大の方には要注意。
漢方薬で特に注意しなくていはいけない生薬は、「麻黄」「大黄」「附子」「甘草」。
これらは、量を飲みすぎると副作用がでることがある。特に2.3種類飲む場合は要注意。
「大黄」は下剤、飲みすぎると下痢をする。
「附子」はトリカブトの根っこを減毒したもの。身体を強力に温め、痛み止めでもある。過量に飲むと舌がしびれたりドキドキする。
「甘草」はツムラさんのエキス剤128種類のうち95種類に含まれている。過量にとると偽アルドステロン症がおこって血圧が上がったり、浮腫んだりする。
ちなみに「麻黄」が入っているものは、下の表の13個。
ただ、127麻黄附子細辛湯だけは、麻黄が4gも入っているのに、体力のない人むけ。生薬の組合わせでそうなっているらしい。不思議。
その点、注意すべき生薬が入っていないP五苓散、㉙麦門冬湯、㊶補中益気湯は誰でも飲めることが多い。
Posted by さかざきひろみ at 16時34分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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