2021年11月06日(土)
せつ [漢方薬]
ある日のこと、娘からのライン。
「これって、リンデロンで治る?」
添付されていた写真は、
はい、これは単なる膿痂疹でなく、「癤(せつ)」
しかも4か所??
毛穴に細菌感染がおこり、皮膚の深いところまで炎症がおこった感染症。
リンデロンでは治らない。
すぐに122排膿散乃湯を飲むように。
でも、ひどそうなので抗生剤が必要。
2歳を超えたし、必要な抗生剤は飲んでもいいかなと。
第3世代の抗生剤は吸収率が悪いので、第1世代のケフラールまたはケフレックスを処方して飲ませるように言った。塗り薬はゼビアックスクリーム。
腫れて痛いから、㉘越婢加朮湯も一緒に飲むとよい。
まだ、硬そうなので切開はできない。
3日後に孫っぴに会う予定なので、その時に切開しようと考えた。
その2日後、一番大きいせつから膿がでたので、娘が膿をしぼりだしたら大泣きしたらしい。
これ、めっちゃ痛いのよね。
しかも、抗生剤を処方しなかったとのこと。
別に飲むことに抵抗があるわけでないが、おそらく処方がめんどくさかったのか、排膿散乃湯のみで乗り切った。
3日後、私が診たときは、すでに軽快していた。
他の3つは、自然に消退。
まさかのひどいせつが抗生剤なしでも治るんや。
おそるべし排膿散乃湯。
抗生剤は菌をやっつけるが炎症はとらない。
排膿散乃湯は、炎症を抑える作用が強く、免疫力をあげて、また痛みをとってくれる。
メッチャマズイけど、メッチャいい薬。
そういえば、私が小さいときもよくこんなおできができていた。当時は「でんぼ」と呼んでいた。
その時も、なんか変な色の薬を塗ったら、しばらくして治っていた。あれは何という薬だったのだろう。
おそらく民間薬。
ネットで調べてみたらたぶん「たこの吸いだし」と言う軟膏のような気がする。
でも外来で「せつ」のお子さんをみたら、やはり抗生剤とゼビアックスクリームを処方するなあ。
そして、飲めるなら122排膿散乃湯!
とってもお勧め。
Posted by さかざきひろみ at 19時01分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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