さかざKIDSブログ

2024年07月28日(日)

鉄が足りない!

最近、とっても鉄欠乏性貧血のお子さんが多い。
特にHBが正常でもフェリチンがとっても低い。
4以下のお子さんもいる。

ヘモグロビンは血液の中の鉄で、身体のすみずみに酸素を運ぶ役目をしている。
一方フェリチンは、貯蔵鉄で、いざというときに鉄を補給してくれる。わかりやすく例えるとお財布の中のお金がヘモグロビンで、銀行に預けているお金がフェリチン。

ヘモグロビン(g/dl)の年齢別正常値は、
6ヵ月〜4歳:11以上
5-11歳:11.5以上
12-14歳:12以上
15歳以上の女性12以上 15歳以上の男性13以上
妊娠女性:11以上

ちなみにフェリチンの正常値はさまざまで、だいたい男子は50以上、女子は30以上を目指している。しかし、欧米では100以上とも言われている。
また、感染症などで、鉄過剰でなくてもフェリチンの値は高くでることがあるので、注意が必要。

乳児期と思春期は、成長がすごいので、貧血になりやすい。

乳児期後半になっても、母乳ばかりで離乳食を全く食べないお子さんは貧血になっていることが多い。
赤ちゃんの場合は、貧血があっても比較的元気なので見た目だけではなかなかわからない。
たまたま、熱が続くため血液検査をしたときなどに見つかる。
貧血になると、体の色々なところへ酸素を運ぶ量が減ってしまう。特に脳に影響がでやすく、精神神経の発達に影響が出る可能性がある。
きーきー言ったり、夜泣きがひどかったりする場合もある。

思春期も体が急に大きくなるので、鉄の必要量が増える。
この時期に激しい運動をしているのに、食べる量が少なかったり偏食だったり、過激なダイエットをすると、あっという間に貧血になってしまう。

それ以外の時期でも貧血のお子さんがいる。
顔色が少し悪く疲れやすいので
「ご飯ちゃんと食べてる?」とお聞きすると
「お菓子しか食べません。」
「ジュースばかり飲んでます。」という場合もあるが、
「この子、食べるときは食べるんですが、食べないときは全然なんです。」という答えも多い。

たくさん食べていて、太っていても炭水化物ばかりだと貧血になりやすい。

鉄欠乏性貧血とわかったら、食生活を見なおして、鉄分を多く含む食品なども積極的に摂取することが必要になる。
しかし、貧血の程度が強いと、食事だけで回復することは難しいので一緒に鉄のお薬も必要。

どんな食品に鉄がどのくらい含まれているかについては、次回に。

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Posted by さかざきひろみ at 15時46分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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