2021年01月12日(火)
この科にこの1本 [漢方薬]
先週のWEB講演会は井齋先生のサイエンス漢方。
「この科にこの1本」
井齋先生の提唱されているサイエンス漢方というのは、現在医学の枠のなかで、漢方薬の効果をとらえて、西洋薬と同じ感覚で漢方薬を使いこなすというもの。
難しい漢方理論は全く出てこないで、簡単でわかりやすい。
今回のブログはそのまとめ。
1)眼科にこの1本
結膜炎に@葛根湯
千福先生も葛根湯が結膜炎にいいって話してはった。
応用編は、鼻涙管狭窄にH小柴胡湯+70香蘇散
これは、私も処方するけどとっても有効。
2)耳鼻咽喉科
めまい発作にP五苓散 即効性あり
根本治療は㊲半夏白朮天麻湯
3)皮膚科
尋常性乾癬に125桂枝茯苓丸加ヨクイニン
これは、生理で悪化するニキビにもよい
4)泌尿器科
泌尿器炎症に76竜胆瀉肝湯
私はよく㊵猪苓湯を使っていたが、井齋先生によると、膀胱炎の炎症によって軽いものから、㊵猪苓湯56五淋散76竜胆瀉肝湯。ちなみに市販のボーコレンは五淋散のこと。
5)産婦人科
月経痛に68芍薬甘草湯 2包飲んだ方がより有効
6)小児科
嘔吐にP五苓散
7)整形外科
筋肉痛に78麻杏よく甘湯
これは、私もよく飲んでいる。急性の筋肉痛にgood。筋肉系の消炎鎮痛剤。
8)外科
化膿に122排膿散乃湯 治るまでのプロセスが早くなる。傷の治りもよくなる。壊れた組織の修復が促進されるとのこと。
これは、私も娘も孫っぴも良く飲む。化膿しても抗生剤がいらない。
9)循環器内科
動悸・息切れに64炙甘草湯
これを予防に飲んで、動悸がしたら113三黄瀉心湯を飲むとすぐ治るとのこと
10)呼吸器内科
痰の多く出る咳に90清肺湯
11)消化器内科
胃腸炎に82桂枝人参湯
P五苓散は嘔吐はとめるが、炎症をとめるにはこれが一番
12)総合診療科
認知症に54抑肝散
すごく神経が高ぶって興奮してしまうときは、72甘麦大棗湯。これは漢方のセレネースのイメージとのこと。どちらも、子ども夜泣き疳の虫に使う薬。
最近、お子さんの不安症状に甘麦大棗湯を処方することが多くなった。
井齋先生の話はクリアカットでわかりやすい。
漢方薬のことをよく知らなくても使える処方がたくさん。
Posted by さかざきひろみ at 17時02分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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