2025年05月22日(木)
口腔アレルギー症候群
「今まで食べてたのに、リンゴ食べたらのどがピリピリして」
「桃たべたらピリピリする」
「豆乳飲んだら、のどがかゆい」など言われて来院されることがある。
これは、口腔アレルギー症候群(OAS)。
花粉食物アレルギー症候群(PFAS)とも言われる。
花粉に対するアレルギーのある人が、その花粉と似たアレルゲンをもつ果物などを食べると症状がでる。
花粉のなかにあるアレルギーの原因タンパク質(アレルゲンコンポーネント)には3種類あることがわかってきた。
例えばバラ科の果物のリンゴや桃は、カバノキ科にも草木花粉の中の幅広い新鮮な果物野菜にもヒノキ科にも含まれている。
バラ科で症状が出る人は、ハンノキかシラカンバと思っていたが、実は他の色んな花粉症の可能性が考えられる。
カバノキ科のPR10や草木花粉のプロフィリンは、加熱や消化でアレルギーを起こしにくくなる。
したがって、生の桃で症状はでるが缶詰では症状はでにくい。
ただ、感作がとっても強いと症状がでることもある。
ヒノキ科のGRPは、加熱したり消化しても安定している。
したがって、缶詰やジュースでも症状がでる。
柑橘系果物にも含まれていてため、例えば冷凍みかんや冷凍リンゴ、ジャムでも症状がでることがあるらしい。
しかも果物そのものの検査は陰性になりやすい。
幅広い新鮮な果物野菜や柑橘系果物まであるので、花粉症が強い人は色んなもので、症状が出る可能性がある。
フルーツが好きなお子さんにはちょっと辛い。
Posted by さかざきひろみ at 16時38分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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