2020年05月23日(土)
アナフィラキシー [クリニック情報]
外来では、急に暑くなって汗も、湿疹の悪化など皮膚トラブルが増えている。じんましんがでるお子さんもちらほら。
学校がまだ再開されないので、感染症はほとんどない。
先日は、アナフィラキシーが2例続いた。
1例目は、ピーナッツアレルギー。
ごまだれにピーナッツが含まれていたそう。
食べた後腹痛、倦怠感、じんましんがでて来院された。
当初少し息苦しさもあったけど、来院時には軽快し、全身状態も悪くない。
グレード1の症状が複数だが、グレード2は倦怠感だけ。
厳密にはアナフィラキシーとはいえない。しかも幸いにも軽快傾向であったので、抗ヒスタミン薬とステロイドにて帰宅できた。
同日の夕方には、12歳のお子さん。
テイクアウトしたフライを食べたあとに縄跳び。
その後、急にしんどくなって来院。
じんましんがでて倦怠感が強く、嘔吐と下痢。
さらにトイレで転倒したそう。
当院に来院されたときは、顔色が悪く、手足も冷たい。
意識はしっかりあるけれど、血圧が測定しにくい。点滴のルートもとりにくい。
これは確実にアナフィラキシー。
アドレナリンの筋肉注射をして、点滴ルートもとって、救急車で、総合病院に搬送した。
1例目は原因はピーナッツとはっきりしている。
2例目は小さいとき卵アレルギーはあったが、今は何でも食べている。運動誘発性アナフィラキシーというのもあるが、普段パンなどたべて運動しても大丈夫。
もしかして、テイクアウトのフライの小麦が古くダニがいたのかもしれない。
これは、パンケーキシンドロームともいわれている。
小麦粉やホットケーキミックスなどの粉食品を室温で保存しておくと ダニが大量に繁殖する。
熱を加えても、ダニの死骸やフンでアレルギー症状を起こす。
ダニは、粉食品(小麦粉・片栗粉・乾燥マッシュドポテト・ココア・プロテイン)以外にも、かつお節・ポテトチップス・粉チーズ・チョコレート・七味唐辛子・味噌にも繁殖することがあるらしい。
予防は、きっちり密閉して冷蔵庫に保管することが大切。
特に今の時期は十分に注意したい。
そういえば、最近もう1例、テイクアウトの串カツを食べて運動したあとにアナフィラキシー。
過去には、お好み焼きやたこ焼きを食べてアナフィラキシーになったお子さんも経験した。
ただ、今は飲食店に行く人が減っているため、お店の小麦粉の消費が少なくなっているはず。保存状態によってはダニが繁殖している可能性が増えているのかもしれない。
これは今日ラン中に見かけた景色。
近所の公園で、よく走りに行くのだけど、天気や時間によっては、こんなに素敵になるのね。
空にお月さま、夕日や朝日。
素敵な自然の景色を見つけることができるのもランの楽しみ。
Posted by さかざきひろみ at 20時57分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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