2020年07月25日(土)
焼きとりに注意 [クリニック情報]
外来で、最近気になるのは細菌性胃腸炎。
いつも、暑い時期になると増えてくる。
そういえば、先日の理事会でもキャンピロバクターによる細菌性胃腸炎がめっちゃ多いと言われていた。どうも焼鳥屋さんが怪しい。テイクアウトも注意したい。
小さいお子さんが焼鳥屋さんに行くというのもびっくり。
そこで、ささみのたたきやら、鶏肉の炙りを食べたとか。
また焼きとりでも、完全に火をとおすと、きっとカチカチになって美味しくない。美味しくて柔らかいのは、中まで完全に火が通っていないと考えたほうがよい。
胃腸が強い大人は、胃酸で殺菌できるが、小さいお子さんは菌が腸まで届き、細菌性胃腸炎をおこしてしまう。
テイクアウトの焼きとりの場合は、自宅でしっかり電子レンジでチン。菌は75℃1分で殺菌できる。
カンピロバクター以外にも病原性大腸菌やサルモネラもある。お腹が痛くて下痢をしてほんとにしんどそう。
腸炎だけで治ったらよいが、色々な恐ろしい合併症もある。
以前、カンピロバクターによるギランバレー症候群を経験したことがある。下肢からだんだん上行性に神経麻痺が悪化した。あっという間に、呼吸筋麻痺をきたし、人工呼吸器が必要になった。
サルモネラも、腎不全や急性脳症がある。
病原性大腸菌O157では、溶血性尿毒症症候群で、透析したケースも経験した。
大人の方は自己責任だから仕方ない。
しかし、お子さんには気を付けてあげてほしい。
鶏肉、牛肉、生卵には十分に注意してね。
とにかく食中毒は予防が一番。
Posted by さかざきひろみ at 19時54分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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