2022年12月15日(木)
ほとんど使わないけど [漢方製剤]
ほとんど処方しないけど、たまに出番がある薬。
B乙字湯。
痔で悩んでいる方に処方したことがある。
これ単独よりは、痔を「おけつ」と考えて、㉕桂枝茯苓丸を併用するとより効果的。
ただ、お子さんには処方したことがないし、出番がない。
乙字湯には、柴胡と升麻が入っている。
これは㊶補中益気湯にも含まれる。
作用としては、下がっているものを持ち上げる作用(升堤作用)がある。すなわち、肛門が下がっている状態の脱肛に有効。
さらに、血のめぐりをよくして、抗炎症作用、鎮痛作用もある。
ただ、下剤の大黄が入っているので、下痢になってしまうこともあるので、要注意。便秘傾向のある人に処方するほうがよい。
痔の薬なのだけど、以前ある先生が、難治性の陰部掻痒症に劇的に有効だったという話をされていた。
また、太田黒先生は、何を処方しても無効だった方に、番号順に処方してみたら、3番の乙字湯が著効したという話をされていた。
あまり処方しないけど、知っておくと便利な漢方薬のひとつ。
時々、こうやって番号順に解説してみようかな。
Posted by さかざきひろみ at 20時29分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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