2022年12月13日(火)

ヘアーターニケット

ヘア-ターニケット症候群というのがある。
髪の毛や糸などがお子さんの手指に巻き付いて、その部分から先の血の流れが悪くなってしまう。

ほっておくと、その先の血流が悪くなり、壊死をおこすため、できるだけ早く対処が必要となる。

小さい赤ちゃんでは、足指、手指に、偶然ママの髪の毛が巻き付いておこりやすい。
産後はママの髪の毛も抜けやすいため、とくに生後6カ月ぐらまでが要注意。

または、洗濯などでベビー靴下の内側に髪の毛や糸くずなどがあって、そのまま赤ちゃん履かせたときに、赤ちゃんの足底把握反射(足の裏でぎゅっと握る反射)で毛が足指にからまることもあるそう。

赤ちゃんの靴下は、履かせる前に、靴下のなかに毛などの混入がないか、確認することも必要。
実際、Angel Ring Socks(天使の輪の靴下)というものがあるそう。これは、赤ちゃんに起こる事故「ヘアターニケット」を気付きやすくするために開発された、「あな」のあるベビー靴下。

泣き止まない赤ちゃんが、実は足指のヘアーターニケットが原因だったということもある。
他にも、陰部、舌、口蓋垂の報告もある。

最近では頸部のヘアーターニケットがとても問題となっている。
寝ている間に、ママやお姉ちゃんの長い髪の毛が、赤ちゃんの首に巻き付いてしまって、頸部絞扼がおこる症例が報告されている。

頸部絞扼で見つかった場合は、偶然のヘアーターニケットであっても、虐待の疑いも否定できないため、児童相談所や警察などの介入もありとても大変。

この事故を防ぐためには、
添い寝せずにベビーベッドにする、
髪の毛が長いママやお姉ちゃんは、髪の毛を束ねておく、などがある。

とにかく、早く見つけて治療することが大切なので、ヘアーターニケット症候群ということを知っておくことが大切かと思う。

Posted by さかざきひろみ at 19時34分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2022年12月11日(日)

緑の2番 [漢方製剤]

@葛根湯つながりで。

A葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)というのがある。

葛根湯に川芎と辛夷が加わっている。

川芎は、セリ科のセンキュウの根っこで、血のめぐりをよくして、また鎮痛作用もある。
辛夷はコブシのつぼみで、鼻の通りをよくする。

川芎と辛夷は気の巡りをよくして、頭痛にも効果あり。

ちなみに葛根湯は傷寒論が原典で1800年前のくすり。
葛根湯加川芎辛夷は、日本の江戸時代に作られたくすり。

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画像(240x153)・拡大画像(545x350)

これは、鼻閉メインで鼻水がねばっこいときに有効。

今、鼻がつまって、夜に口をあけて寝ているので、のどが痛くなる方が多い。
鼻づまりが辛そうなときによく処方している。
しかも錠剤があるので、大きいお子さんは飲みやすい。

これは、うちのクリニックで一番処方件数が多く人気の漢方薬。
葛根湯のデラックスバージョンともいえる。

漢字が難しいので、「緑のください」とか「2番ください」といわれる。
ちなみに、透明の鼻水がだらだらでて冷えがある場合は、R小青竜湯
とっても冷えが強い鼻水でのどいがいがには127麻黄附子細辛湯
黄色い鼻水がねばねばで、副鼻腔炎がひどそうなときは104辛夷清肺湯になる。
さらに、葛根湯加川芎辛夷を飲んでも、鼻閉が苦しくて泣くというほどの訴えがあるときは、㉘越婢加朮湯を頓服で。

同じ鼻水でもお薬は色々変わる。

ただ、辛夷が入っている漢方薬は苦くて飲みにくい。
小さいお子さんの鼻づまりには㉗麻黄湯のほうが飲みやすいかな。

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Posted by さかざきひろみ at 19時53分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2022年12月10日(土)

まごっぴも

今週もインフルエンザはゼロ。
新型コロナは週末にかけて少しずつ増加傾向。

一番多いのは、ウイルス性胃腸炎。
毎年12月になると流行する。

保育園児のまごっぴも、かかってしまった。

ちょうど家にお泊りの日。夕食中に、突然「うんちでる〜」
トイレにいったら、うんちでなく、げぼ。
お昼に食べたものがそのまま。

とうとうきたかと。
それから、急に元気がなくなって、
「つばがでる」といっては、嘔吐。
彼は、前もって言ってくれる。
「つばでそうなら、このバケツにだしてね」
できるだけ、その中に嘔吐してくれるが、たまに間に合わないと、バスタオル、お洋服にも少しついてしまう。
私は手袋とハイタ−ざんまい。

吐物がついたものは、ハイターで消毒してお洗濯。
または、捨てれるものはごみ袋へ。
お布団も洗えないので、捨ててしまった。

その日は便はでていたが、おなかもはっていたので、浣腸。
おなかが痛くでうんちしたかったのか、彼はおとなしくお尻をだしてくれた。
普通便のあとに下痢。においは、まさに theウイルス性胃腸炎。

「お茶飲みたい」というのだが、「お茶はだめ」と私が言うと、悲しそうな顔をしてあきらめる。
だけど、「なんか飲みたい」と言い続ける。
「数字が3になったら、6になったら飲んでいいよ」というと、ずっと時計を見ている。
五苓散を少し入れたOS1をひとくちずつ。
大抵はこれでいけるのだけど、時間がたつとまたげぼ。
ただ、飲んでいる量が少ないので、大量に嘔吐するということはない。

ぐっすり寝たら、朝はすっきりしているだろうと油断して、娘が少し多めに水分をあげたら、またげぼ。発症して12時間以上嘔吐していて、とうとうげっそり。

おしっこがでてたので、もう少し我慢させてもよかったのだが、私はクリニックに点滴と五苓散座薬をとりにいった。彼は、暴れることなく、娘が抱っこして座ったまま手をさしだして、私が点滴。とってもかしこかったね。

そのあと、ぐっすり眠れたよう。それからは嘔吐なし。
しかし、全く食べないので、保育園には行けない。
園はお休みして、ノーベルさん(訪問型の病児保育)にお願いした。

ノーベルさんがいらっしゃったときは、かなり元気で、やっとお昼からおにぎりを少しずつ食べることができた。
1日半ぶりのごはん。食べれてよかったね。

同じ保育園で嘔吐している子がおおかったそう。
1日で元気になる子もいれば、まごっぴのように2−3日かかる場合もある。

私も娘もうつると覚悟していた。
しかし、今回はセーフ。

まごっぴ、よく頑張ったね。

Posted by さかざきひろみ at 19時51分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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