2023年11月30日(木)
OD(over dose)
ODというと起立性調節障害を思い出すが、それではない。
over doseのODで薬物の過量摂取のこと。
とくに市販の一般用医薬品の過量内服が増えている。
最近では、新宿歌舞伎町のトー横で、OD目的で薬の売買が行われていたことが問題になっている。
薬局で販売されている薬のなかにも、1箱で中毒量・致死量になる製品はたくさんある。
H30年の調査では、10代の薬物障害関連の原因薬物は市販薬が最も多い。
また、2012年から2020年にかけて、「一般用医薬品を主たる薬物とする依存症患者」は約6倍に増加。
「薬物使用と生活に関する全国高校生調査2021」によると、「ここ1年以内で、市販薬の乱用経験がある高校生」は、約60人に1人(高校生の1.57%)の割合だった(詳しくはこちら)
濫用のおそれがある医薬品は
エフェドリン、コデイン、ジヒドロコデイン、ブロムワレリル酸尿素、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン、アセトアミノフェン、デキストロメトルファン、ジフェンヒドラミンなど。
これらは、総合感冒薬や咳止め薬、抗アレルギー薬などに含まれている。
パブロンゴールドには、
ジヒドロコデイン8mg、メチルエフェドリン20mg、無水カフェイン25mg、アセトアミノフェン300mg入っている。
これを大量内服すると致死量となることもある。
ODの症状は、錯乱、酩酊、昏睡、幻覚、けいれん発作、さらに呼吸が遅く、苦しい、または呼吸停止になることも。
また、ODとして最近増加しているのは、デキストロメトルファン(メジコン)。
これは、ちゃんとした量で使用すれば全く問題ない薬で、副作用もほとんどない。脳の咳中枢に直接作用し,咳反射を抑える薬なので、大量に飲むと幻覚を誘発したり、興奮・錯乱状態になるといわれている。
精神科の先生によると、過量内服する患者さんは、大量に内服すると気持ちがよくなる。
それで大量に飲んでしまうとのこと。
これらはネットで購入できるものもある。
米国では依存性のある成分の医薬品は基本的にインターネットで購入できない。
日本でも一定の規制があったほうがよいとされている。
やはり、市販薬も危険だということをしっかり認識することが大切ではないだろうか。
Posted by さかざきひろみ at 19時24分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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