2023年03月30日(木)
赤ちゃんの頭のかたち
3か月健診でよく頭の形について質問される。
向き癖があると、どうしても頭の形が歪んでしまう。
「うつぶせをよくしますか?」とお聞きすると、
「したことがない」や「たまにしかしない」
先日、さいたま医療センター教授 細野 茂春先生の赤ちゃんの頭のかたちの講演を聞いて、色々勉強になった。
講師の先生がすすめてくださった本も購入。
頭の形のゆがみ具合は、少しの場合もあるし、とても変形していることもある。
目安として、上から見たときに耳の位置がずれている場合は、ヘルメット矯正の適応になることが多いそう。
今は、頭のかたち測定アプリなるものもある。
だけど、これはあくまで平面の評価なので、確かではない。
正しくは、医療機関で立体での変位や変形をきちんと計測する必要がある。
頭のかたちの変形が強いとどうなるのかというと
顎のゆがみ、側弯、斜視、肩こり、片頭痛、歯並びへの影響、また眼鏡のかけづらさなどのリスクがあるとのこと。
また、国内外での論文で、運動・神経発達の遅れも報告されている。
頭の変形が重度でヘルメット矯正となると、保険がきかず自費で、40−50万もかかってしまう。
ただ、保険協会によっては、ヘルメット購入代金が治療用装具療養費の対象となる場合もあるそう。
しかし、変形しないように予防をすることが一番。
そのためには、産科を退院するときに、1カ月健診のときに、
頭のかたちのこと、正しいうつぶせ、タミータイムについて指導してもらうことが大切。
タミータイムについては、以前このブログでもアップしたが、産科を退院して、自宅にかえってから、赤ちゃんが起きているときに、保護者の方が見ているときに、うつ伏せにして遊んであげること。
私も、生後2カ月のワクチンのときに、タミータイムについて説明することがあるが、すでに頭の形が変形してしまっていることも多い。生後1−2カ月を過ぎたら、向き癖を改善するのは難しくなってしまう。
ただ、実際は、助産師さんたちの間で、タミータイムや頭のかたちの変形についての認識がまだまだ少ないとのこと。
今後、多くの人が認識したら、頭の形で悩んだり、ヘルメット矯正が必要になるお子さんも減るかもしれない。
Posted by さかざきひろみ at 20時06分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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