2022年12月11日(日)
緑の2番 [漢方製剤]
@葛根湯つながりで。
A葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)というのがある。
葛根湯に川芎と辛夷が加わっている。
川芎は、セリ科のセンキュウの根っこで、血のめぐりをよくして、また鎮痛作用もある。
辛夷はコブシのつぼみで、鼻の通りをよくする。
川芎と辛夷は気の巡りをよくして、頭痛にも効果あり。
ちなみに葛根湯は傷寒論が原典で1800年前のくすり。
葛根湯加川芎辛夷は、日本の江戸時代に作られたくすり。
これは、鼻閉メインで鼻水がねばっこいときに有効。
今、鼻がつまって、夜に口をあけて寝ているので、のどが痛くなる方が多い。
鼻づまりが辛そうなときによく処方している。
しかも錠剤があるので、大きいお子さんは飲みやすい。
これは、うちのクリニックで一番処方件数が多く人気の漢方薬。
葛根湯のデラックスバージョンともいえる。
漢字が難しいので、「緑のください」とか「2番ください」といわれる。
ちなみに、透明の鼻水がだらだらでて冷えがある場合は、R小青竜湯。
とっても冷えが強い鼻水でのどいがいがには127麻黄附子細辛湯。
黄色い鼻水がねばねばで、副鼻腔炎がひどそうなときは104辛夷清肺湯になる。
さらに、葛根湯加川芎辛夷を飲んでも、鼻閉が苦しくて泣くというほどの訴えがあるときは、㉘越婢加朮湯を頓服で。
同じ鼻水でもお薬は色々変わる。
ただ、辛夷が入っている漢方薬は苦くて飲みにくい。
小さいお子さんの鼻づまりには㉗麻黄湯のほうが飲みやすいかな。
Posted by さかざきひろみ at 19時53分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
トラックバック
トラックバックURL
http://www.sakazakidsblog.com/tb.php?ID=3130