2022年06月28日(火)
増えてる?? [クリニック情報]
外来で、むずむず脚症候群のお子さんが多い。
私も、気にして色々お聞きするので見つかることが多い。
「足がむずむずして」というので外来受診されるケースは少ない。
別のことで受診されて、睡眠のことをお聞きしたりしたとき、
また、少食や体調不良で、フェリチンの検査をして低い時に、
こちらから、
「夜、足をこすりあわせたりしていませんか?」とお聞きすると
「そういえば、夜寝るときは、じっとしてなくて、
ずっと足を動かしたり、昼間も貧乏ゆすりみたいにしています」
「足をさすってほしいって、小さいきからずっと言っていました」
そう言われるとも多い。
子どもは、こんなものだとむずむず脚に気づかれていないことのほうが多い。
むずむず脚があると睡眠が障害される。
小さい赤ちゃんの場合は、寝る時間になると非常に不機嫌になったり、寝つきが極端に悪いということで表現されることもある。
原因としては、
@ドパミンの機能障害:脳の中の神経どうしの連絡役となっている物質「ドパミン」がうまく働かなくなる
A鉄分不足:鉄は、体内でドパミンを作るのに使われているので、不足するとドパミンの量が減少し、情報伝達がうまくいかなくなる。
B遺伝:むずむず脚は、同じ家族や親族の中でかかりやすいといわれており、遺伝も関係しているといわれている。
子どもにとって、睡眠は成長発達の上でとても大切。
むずむず脚であれば、鉄剤投与で軽快することも多い。
夜たえず足を動かして、眠りがうまくいかないなら、むずむず脚症候群かもなので、ご相談くださいね。
Posted by さかざきひろみ at 19時12分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2022年06月26日(日)
夜驚にも [漢方薬]
1歳の女の子。
咳と鼻水で受診された。
「お咳で、夜眠れなくなりますか?」とお聞きすると、
「咳では起きないのですが、保育園に入所してから夜8時30分ごろに寝ても、いつも2-3時間後に目がさめてパニックになったように泣いています。
それまでは、朝まで起きなかったのですが」と。
昼間は、とってもおりこうさんで、大人しい。
診察もちゃんとさせてくれる。
だけど、ちょっと緊張しているよう。
夜泣きがあるけれど、昼間はとっても大人しいおりこうさんには、72甘麦大棗湯がいい。
この子は、夕方に飲むことで、朝までぐっすり。
夜に泣かなくなったと。
しかも、漢方もちゃんと飲んでくれた。
寝てから2-3時間後は、深睡眠(ノンレム睡眠)の時期。
その時期に不完全な覚醒がおこると、錯乱状態になって、本人も覚えていない。
泣きわめいているときは、本人は半分眠っているので、パパやママのこともわからない。
誘因因子としては、環境の変化、日中の特別なイベント、発熱などがあるらしい。
治療は、経過観察のみで特に有効な薬はない。
しかし、毎日夜中に泣きわめき、本人も熟睡できないし、家族も大変。しかし、仕方がないと諦めて、医師に相談されない方も多い。
このお子さんの場合も、もし私が「夜は眠れていますか」とお聞きしなかったら、夜驚症のことを相談してくださらなかったかもしれない。
しかし、こんなときには漢方薬がとっても有効。
72甘麦大棗湯や54抑肝散、83抑肝散加陳皮半夏から選んで処方することが多い。
とくに、72甘麦大棗湯は、甘くてとても飲みやすい。
Posted by さかざきひろみ at 19時10分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2022年06月25日(土)
3度目の [診療]
この暑さの中、東京の小学校でインフルエンザによる学級閉鎖のニュース。
都内で学級閉鎖になるのは、2020年3月以来。
そして、オーストラリアでインフルエンザが急増しているらしい。オーストラリアでの流行は、その後の日本の流行を予測する上で参考になることが多い。
また、現在海外との交流も緩和され、海外から持ち込まれる機会も増える。
過去2年間はオーストラリアでの流行もほとんど見られず、日本でも同様だった。
私が最後にインフルエンザの患者さんを診察したのも、2020年の3月。
この2年間、インフルエンザの流行がなかったため免疫を持たない人が冷えている。
もし、この冬流行すれば、大流行になる可能性が高い。
今まで、新型コロナとインフルエンザが同時流行したら大変だと思いつつ、2年間は同時流行しなかった。
とても嫌だが、3年目の正直になるのか。
はたまた、インフルエンザだけになるのか。
色々なことがあるが、ひとつずつ乗り越えていかないと。
Posted by さかざきひろみ at 19時49分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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