2023年09月03日(日)

睡眠の日

9月3日は、秋の睡眠の日。
実は、日本は先進国の中で睡眠時間が最も少ない。

以下はOECDが2021年に調査した各国の睡眠時間。

南アフリカ9時間13分
中国   9時間2分
米国   8時間51分
イタリア 8時間33分
フランス 8時間33分
英国   8時間28分
ドイツ  8時間18分
韓国   7時間51分
日本   7時間22分

平均が8時間25分なのに比べて、日本は7時間22分。
アメリカやヨーロッパではすべて8時間以上。
私は21時に寝て、5時に起きる。
これで、8時間。世界平均より少ない。
20時30分ごろに寝てしまうこともあって早すぎると思っていたが、ちょうど8時間30分になる。

厚労省の調査によると、成人では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人が、男性が37.5%、女性は40.6%となっている。

正常の睡眠時間は、
大人7−9時間
13−17歳 8−10時間
6−12歳 9−11時間
3−5歳 10−13時間
1−2歳 11−14時間
1歳まで12−15時間

こんなに眠れていない大人も多いし、お子さんも多い。
睡眠が悪いと、日常生活に支障が出てくる。

実際に朝起きることができないという症状のお子さんが増えている。
原因は起立性調節障害だけでなく、睡眠リズム障害、心理社会的要因など色々ある。

今までの生活習慣も影響しているので、突然朝に起きれるようになるわけではない。

良質な睡眠のためには、
1)デジタルデトックス
  テレビ、スマホ、パソコンなどのブルーライトは、睡眠の質も量も妨げる。
寝る2時間前にやめることはとても大切。
2)朝に太陽の光をあびる。
3)朝ごはんを食べる。
4)寝る2時間以内の食事はやめる。
  寝る前に食事をすると成長ホルモンが分泌されにくい。
  そうなると、疲れがとれにくくなる。
5)入浴は寝る90分前が理想。
6)1日20分以上の運動をする。

この中で、一番大切だけど難しいのは、デジタルデトックスかもしれない。
小さいときから、スマホやゲームをしていると、習慣になってしまう。中高生になって、親がやめなさいといっても絶対にやめることはできない。
夏休みの間に1日5−6時間毎日ゲームをしていたというお子さんもいた。2学期がはじまっても朝起きれず、頭痛、吐き気があるなどの症状で来院された。

ゲームなどは、夢中になってやめられないようにプログラミングされている。子どもも大人も夢中になってしまい、大切な睡眠時間が減ってしまう。

難しいけど、一番最初にきちんとルールを決めることが大切。

Posted by さかざきひろみ at 19時34分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2023年09月02日(土)

9月

9月になったけど、また暑い。
考えたら、今年もあと4カ月。
あっという間に時間が過ぎる。

先週に夏休みが終わって、2学期が始まったところが多い。

すると、またまたお熱が増えてきた。
なんといきなり学級閉鎖も。

小学生で多いのは、インフルエンザAと新型コロナウイルス。
真夏のインフルエンザがなくならない。

イメージとしてはインフルエンザAのお子さんたちは、高熱でとてもしんどそう。
熱がでた翌日も高熱。

新型コロナのお子さんたちは、熱がでても翌日には解熱で比較的元気。あと、嘔吐や下痢のおなかの症状がでることもある。
きっと、すぐに熱が下がるので、そのまま登校しているお子さんもいるだろう。

保育園では、アデノウイルスが多い。
目が真っ赤で、高熱が持続する。
プール熱(咽頭結膜熱)タイプが多い。
さらに、RSウイルスもまたでてきた。

熱がでてすぐだと、どの検査か選ぶのも難しい。
翌日まで様子を見た方がよい場合も多い。

決めては周りの流行状況と、あと本人の症状
咽頭発赤がかなり強いと溶連菌。
扁桃のところに白苔がついていたり、眼球充血が強いときはアデノウイルス。
咳がとてもひどく、ぜーぜーがひどいときはRSウイルスまたはヒトメタニュウモウイルス。
あとは、周りでインフルエンザ、新型コロナがでていると、その検査。

鼻やのどに綿棒を入れて検査するので、お子さんたちにとってはとても嫌な検査。
「鼻ぐりぐりしない?」と泣きながら、診察室に入ってくるお子さんたちもいる。
できるだけ検査は最小限にしてあげたい。

Posted by さかざきひろみ at 19時16分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2023年08月31日(木)

27番麻黄湯 [漢方製剤]

27番はまおうとう。

元気なお子さんの発熱の初期に出番がある漢方薬。

画像(320x173)・拡大画像(640x347)

麻黄と桂皮(シナモン)と一緒になると、解熱、発汗作用がある。
杏仁は、咳止め。
甘草は、麻黄の副作用が強くでないように緩和する作用があり、他の生薬たちを調和する作用。 隠し味的な感じ。

風邪などのウイルス性の病気で熱がでたら、すぐに飲むと効果的で、孫っぴも熱がでたらすぐに内服。
でも、アデノウイルスや突発性発疹にはあまり効かない。

他には、赤ちゃんの鼻づまりにも有効。

味も比較的飲みやすい。

麻黄の主成分はエフェドリンで、交感神経刺激作用がある。
麻黄湯には麻黄が5gと多い量が入っているので、体力のない老人や高血圧、甲状腺機能亢進症、緑内障、前立腺肥大、心疾患の方は飲まない方がよい。

また、麻黄湯がインフルエンザに対してタミフルと同程度の効果があると以前から報告されている。

さらに、福岡大学の鍋島先生は、RSウイルス感染症に大きな効果が期待できると発表されており論文もある。

麻黄湯の中の、麻黄と桂皮が、RSウイルス表面のGタンパクに結くっつく。そうなるとウイルスが、人の細胞にくっつかないので、感染が成立しない。
さらに、RSウイルスを感染させたマウスに麻黄湯を5日間投与すると、肺炎が起こらず、ウイルスもほとんど検出されなくなることも確かめられた。

RSウイルスにはお薬がないので、早期に麻黄湯を飲むと効果が期待できるかもしれない。

Posted by さかざきひろみ at 19時21分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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