2023年09月07日(木)

夏なのに

外来では、インフルエンザAが増えている。
近隣の小学校では、学級閉鎖も。

まるで、インフルエンザの流行期のよう。
30℃を超える真夏日なのに。

今こんなに、インフルエンザAが流行したら、冬はどうなるのだろう。
インフルエンザワクチンは10月からなのだけど。
冬には違う型が流行る??
そういえば、インフルエンザBはほとんどいない。

今後はインフルエンザは1年中でる感染症になるかもしれない。

さらに新型コロナも増えている。
熱がでても翌日解熱することが多いので、
知らずに登校(園)されている場合もある。
こちらも季節性はなく、年中流行るかもしれない。

あとはアデノウイルスがずっと多い。
これも、普通の扁桃炎タイプと目が真っ赤になる咽頭結膜熱(プール熱)タイプ。
40℃前後の熱が4−5日続く。

他にも溶連菌感染症やウイルス性胃腸炎、RSウイルス。
検査しても、何もでない夏風邪もある。
色々な感染症がたくさん。
本来なら9月はとても感染症が少ない時期なのに。

久しぶりに溶連菌感染後の急性糸球体腎炎のお子さんも
がいた。
溶連菌と診断されて、抗生剤をきちんと飲んでいる場合は、腎炎になる可能性は非常に少ない。
このお子さんは、溶連菌に気づかず、腎炎で発症した。
身体のむくみと、すでに胸水もたまっていた。
大変そうだったが、入院して無事に回復されている。

さらに、学校がはじまったので、
朝起きれない、頭痛、腹痛、めまい、学校にいけないなどの訴えも多い。
特に夏休み明けが一番こういう症状が増える傾向にある。
これもなかなか難しい問題。
あせらず、ゆっくり解決することが大切。

Posted by さかざきひろみ at 19時40分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2023年09月05日(火)

日本脳炎

日本脳炎に感染したブタが認められた地域が先日、国立感染症研究所から公表された。

ブタの日本脳炎抗体保有状況−2023年度速報第5報はこちら
下図は、そこから抜粋したもの。

画像(229x240)・拡大画像(612x640)

ブタの日本脳炎ウイルス感染状況

感染したブタが認められた地域は、三重県、島根県、徳島県、高知県、福岡県、佐賀県、熊本県であった。その中でも、
調査したブタの80%以上に感染が、認められた地域は、徳島県、高知県、佐賀県、熊本県であった。

やはり西日本に多い傾向。

2022年は千葉県、広島県、熊本県から日本脳炎の患者さんが報告された。

現在、豚の感染率に比べて、患者さんの発生は少ないが、特に上記の地域では、人への感染リスクがある。
2015年は、10ヵ月のお子さんも感染した。

日本脳炎ワクチンは、いまだに3歳からと思われている方も多いが、実は生後6ヵ月から接種できる。
日本脳炎は蚊が媒体して発症する。
蚊に刺されるリスクは1才でも3才でも変わらない。

ワクチンの1回接種量は3才以上が0.5ml、3才未満が0.25mlだが、3才未満で1期追加が完了しても免疫原性に変わりがなく有効性が示されている。

この時期は、他のワクチンもあるので、同時接種ができる。
また3歳超えてしまうと、注射を怖がって、大暴れする場合もある。

日本脳炎ワクチンは、
第1期(接種回数は初回2回、追加1回)が生後6か月から90か月までの方。
第2期(1回)は9歳以上13歳未満の方が対象になる。

平成7年4月2日(1995年4月2日)から平成19年4月1日(2007年4月1日)までに生まれた方は、20歳になるまでの間、定期接種として合計4回の日本脳炎ワクチンの接種が可能。

また、平成19年4月2日(2007年4月2日)〜平成21年10月1日(2009年10月1日)までに生まれた方に対しても、9歳以上13歳未満の間に、第1期(3回)の不足分を定期接種として接種可能である。ただし、生後90か月(7歳半)以上9歳未満は定期接種として接種することができない。

また、大阪市では経過措置として、平成19年4月8日 ー平成21年10月1日までの方は、13歳を超えても、さらに接種期間が延長されている。

ちょっとややこしいので、わからない方は、クリニックにご相談くださいね。

Posted by さかざきひろみ at 19時05分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2023年09月03日(日)

睡眠の日

9月3日は、秋の睡眠の日。
実は、日本は先進国の中で睡眠時間が最も少ない。

以下はOECDが2021年に調査した各国の睡眠時間。

南アフリカ9時間13分
中国   9時間2分
米国   8時間51分
イタリア 8時間33分
フランス 8時間33分
英国   8時間28分
ドイツ  8時間18分
韓国   7時間51分
日本   7時間22分

平均が8時間25分なのに比べて、日本は7時間22分。
アメリカやヨーロッパではすべて8時間以上。
私は21時に寝て、5時に起きる。
これで、8時間。世界平均より少ない。
20時30分ごろに寝てしまうこともあって早すぎると思っていたが、ちょうど8時間30分になる。

厚労省の調査によると、成人では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人が、男性が37.5%、女性は40.6%となっている。

正常の睡眠時間は、
大人7−9時間
13−17歳 8−10時間
6−12歳 9−11時間
3−5歳 10−13時間
1−2歳 11−14時間
1歳まで12−15時間

こんなに眠れていない大人も多いし、お子さんも多い。
睡眠が悪いと、日常生活に支障が出てくる。

実際に朝起きることができないという症状のお子さんが増えている。
原因は起立性調節障害だけでなく、睡眠リズム障害、心理社会的要因など色々ある。

今までの生活習慣も影響しているので、突然朝に起きれるようになるわけではない。

良質な睡眠のためには、
1)デジタルデトックス
  テレビ、スマホ、パソコンなどのブルーライトは、睡眠の質も量も妨げる。
寝る2時間前にやめることはとても大切。
2)朝に太陽の光をあびる。
3)朝ごはんを食べる。
4)寝る2時間以内の食事はやめる。
  寝る前に食事をすると成長ホルモンが分泌されにくい。
  そうなると、疲れがとれにくくなる。
5)入浴は寝る90分前が理想。
6)1日20分以上の運動をする。

この中で、一番大切だけど難しいのは、デジタルデトックスかもしれない。
小さいときから、スマホやゲームをしていると、習慣になってしまう。中高生になって、親がやめなさいといっても絶対にやめることはできない。
夏休みの間に1日5−6時間毎日ゲームをしていたというお子さんもいた。2学期がはじまっても朝起きれず、頭痛、吐き気があるなどの症状で来院された。

ゲームなどは、夢中になってやめられないようにプログラミングされている。子どもも大人も夢中になってしまい、大切な睡眠時間が減ってしまう。

難しいけど、一番最初にきちんとルールを決めることが大切。

Posted by さかざきひろみ at 19時34分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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