2022年03月12日(土)
どきどきにも漢方 [漢方薬]
心臓に病気がなくても、不安になるとドキドキ動悸がすることがある。
動悸がすると内科に受診されて、どこも悪くない。
24時間心電図や心エコーなど検査しても正常。
それで、精神安定剤など処方されることもあるらしい。
「どこも悪くないって言われるんですが、なんかドキドキして不安で.....」
そんな相談をうけることもある。
こんなときに、活躍するのが、竜骨(りゅうこつ)と牡蛎(ぼれい)を含む漢方薬。
竜骨は大型哺乳類の骨。
牡蛎は牡蠣の貝殻。
このふたつの組合わせは、不安をとって動悸をおさえてくれる作用がある。
この両方を含むのは
K柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいいとう)
㉖桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
どう違うのかは、
K柴胡加竜骨牡蛎湯は体力があって、どちらかというと元気。ストレスにたちむかって頑張って負けそうで負けない。だから色々精神症状がでてしまう。交感神経過緊張状態。エネルギッシュにイライラしている状態。
㉖桂枝竜骨牡蛎湯は虚弱タイプ。ストレスに負けてしまって、気力もなくなっている。気分が沈んで元気がない状態。
外来では、K柴胡加竜骨牡蛎湯を処方する方が多い。
これは錠剤もあるので、粉薬が飲めない場合でもOK。
動悸とか不安は、この二つだけでなく他にもたくさんの漢方薬がある。
私が処方したことがあるのは、137加味帰脾湯、72甘麦大棗湯、64炙甘草湯など。
あと、漢方薬だけではなかなか難しい。
質の良い睡眠、バランスのとれた食事、適度な運動はどんなときも大切。
Posted by さかざきひろみ at 20時17分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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