2022年04月30日(土)

むずむず

「夜になったら足がむずむずして眠れない」
「この子、なにか足をすり合わせて足が変って泣くんです」と言われることがある。
これはおそらくむずむず足症候群。
むずむずって、ちょっと変わった病名、レストレスレッグズ症候群ともいう。

むずむず脚が疑われる症状は次の4つ。

1. 脚の表面ではなく奥の方に不快な感覚があり、脚を動かしたくてたまらなくなる。
2. 横になったり座ったりなど安静にしていると症状があらわれる、または強くなる
3. 脚を動かすと、不快感は軽快する。
4. 夕方から夜にかけて症状が強くなる

原因はまだ明らかではないが、脳内の神経伝達物質のドパミンの機能低下や鉄の不足が関与していると言われている。

ドパミンはさまざまな運動機能を潤滑にする働きがあり、鉄はドパミンを作るのに欠かせない物質なので、鉄不足になるとドパミンが作れないので、その結果むずむず脚になる。

治療については、血液検査で貯蔵鉄であるフェリチンが50ng未満であれば、鉄剤の投与をする。

また、生活習慣の改善も大切で、カフェインやアルコール、喫煙を避ける。
ストレッチや規則正しい生活を心がけ、ウォーキングなどの軽い運動も大切。

大人の方は、ドパミン作動薬(パーキンソン病などで使用される薬)を内服をすることもある。

他にも漢方薬が有効なことがある。

先日はむずむず脚のお子さんで、フェリチンが正常だった場合に、54抑肝散が有効であった。
また83抑肝散加陳皮半夏や72甘麦大棗湯、68芍薬甘草湯など、冷えが強い場合は㊳当帰四逆加呉茱萸生姜湯など、体質にあわせて色々な処方がある。

Posted by さかざきひろみ at 20時52分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2022年04月28日(木)

お庭であそぼ!

昨日は寒いけど、今日は暑かったり。
明日は雨で、その後また寒くなるらしい。

孫っぴもやってきたので、お庭でおやつ。
大好きなデコポンを必死にほうばる。

「お庭であそぼ!」というと、いつも嬉しそうに靴をもってくる。アンパンマンのくっくは、私がアマゾンで目付けてポチしたもの。

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私はせっせと、雨のあとのお花のお手入れ。

たくさんの色のお花をみて「きれい!」
ピンクのなでしこのお花にはつい手がでてしまったよう。

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おやつのあとは、お花で工作。
大婆と、いろいろな色のお花をセロテープではっていた。

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おかあさんといっしょの歌の
「どんな色好きかな?」を歌うと
孫っぴは「むらさき」と答える。
色の楽しさがわかってきたのね。

そして、婆にはいつもピンクをくれる。

Posted by さかざきひろみ at 21時02分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2022年04月26日(火)

ケーキが切れない??

小児科学会のオンデマンド配信が始まった。

「ケーキの切れない非行少年たちと頑張れない子どもたち」
立命館大学の宮口幸治先生のお話し

学会のプログラムをみたときに一番気になった講演だが、ライブで参加できなかったので、さっそく拝聴。

ケーキが切れない??って、どういうこと?
私はナイフがうまく使えないことかなと。
実は、ちゃんと、ケーキを等分に切ることができない。4等分と言われたら、普通は十字に4等分する。それが縦に切ったりしてしまうらしい。中学生や高校生ぐらいでもそんな風にする。
これは認知機能や融通のきかなさ、不器用さが原因らしい。

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宮口先生の本

宮口先生は児童精神科の先生で、児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務されていた。
実際に医療少年院でそんな子どもたちに出会ったそう。

医療少年院では、そのような問題のある少年が多く、本来なら小学校などで、特別支援が必要だったお子さんが半分ぐらいいたという。
普通は支援が必要な子ども達は医療機関で診断されるけど、この子たちは、司法経由で診断となる。

実際に知的障害とまではいかないが、一定の支援が必要な境界知能が人口の約14%もいるらしい。この人たちは支援対象外となっているため、社会からはみだしてしまうことも多い。

この子達の特徴は、
@認知機能の弱さ
  見る力、きく力、見えないものを想像する力が弱い。
A感情統制の弱さ
  カッとなってすぐ手がでてしまう。
B融通の利かなさ
  予想外のことの弱い。周りがみえなくなる。
C不適切な自己評価
  自分を評価できず、問題点がわからない。
D対人スキルの乏しさ
 さらにとても不器用。

実際に立体図形などを書いてもらうと、とてもゆがんだ図形になる。

この子たちの支援に考えられたのが、コグトレ。
コグトレは、認知 トレーニング(Cognitive Training)の略称。
身体面、学習面、社会面からのトレーニングでなっていて、点つなぎやパズル的課題で、トレーニングできる。

このトレーニングで3割ものお子さんが通常の授業に戻れるらしい。

この講演をきいて、ケーキの切れない子どもの意味がやっと理解できた。コグトレという言葉も初めてきいた。

学習面や身体面、不器用で困っている子どもたちに、できるだけ早く気づいて、少しでも支援する方向に持っていくことがとても必要と考えた。

私は、まだまだ知らないことが多い。
もっと視野を広げてたくさん勉強しなくては。

Posted by さかざきひろみ at 19時31分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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