2023年08月05日(土)
外来状況
台風が沖縄に停滞中。
お天気頭痛がある方は、体調が崩しやすいかも。
夏休みになったのに、外来では、まだ熱の方が多い。
新型コロナが5類になったので、いっぱい遊びにいくものね。
どうしても、たくさん人がいるところでは、風邪をもらいやすい。
保育園では、相変わらず夏風邪。
インフルエンザは減ってきているけれど、新型コロナウイルスは増加傾向。大人の方は結構かかっいて、それが、お子さんにうつっている。
あと、今週はアデノウイルスがとっても多い。
これは熱が4,5日続くので、保育園は1週間ぐらいお休み。
途中からお目目が真っ赤になる方はさらに長引く。
熱は長いけれど、比較的元気なお子さんが多い。
夜に高熱がでるけれど、朝に解熱。
それが続く。
咳や鼻水がひどくなったり、嘔吐下痢などの胃腸症状のある場合もある。
あと、扁桃やのどの奥のアデノイドが腫れるので、のどが痛かったり、鼻つまりが強く、いびきがひどくなることもある。
アデノウイルスについては、以下を見てみてね。
アデノウイルスは今は80種類以上とも言われている。
たくさんの種類があるので、何度でもかかる。
潜伏期間は5-7日。
結構長いので、兄弟で1人がかかって、治癒するころに下の子が発症したりする。
感染経路は、メインは飛沫感染。
昔は、ちゃんと消毒されていないプールから感染したことからプール熱と言われたりしたが、プールだけでうつるわけではない。
主なタイプ
1)咽頭結膜熱(プール熱)
高熱が3〜7日持続し、扁桃腺が腫れる。両目または片目が真っ赤に充血し、目やにが多い。その間、頭痛、腹痛や下痢を伴うこともある。
2)扁桃腺炎
扁桃腺に膿がつき、高熱が3〜7日間続くことも多い。
このタイプが多い。
3)流行性角結膜炎
これが一番感染力が強い。
結膜だけでなく、角膜にも炎症がおこる。
両目が腫れて真っ赤になる。治るのに一番時間がかかる。
4)胃腸炎
乳幼児に多くて、嘔吐、下痢、腹痛あり。あまり高熱がでないことが多い。
5)出血性膀胱炎
おしっこをするときに痛みが強く、血尿(赤い尿)がでる。
6)上気道炎・気管支炎
いわゆるかぜの原因にもなる。
治療は、ウイルス感染なので、対症療法のみとなる。
ただ、解熱剤を使っても、あまり解熱しないことが多い。
もちろん、どんなに高熱でも抗生剤は不要。
抗炎症効果を期待して、漢方薬が有効なこともある。
扁桃炎タイプには109小柴胡湯加桔梗石膏、目の炎症がひどすぎる場合は㉘越婢加朮湯などもいい。
登園停止になるのは、プール熱と流行性角結膜炎だけになるけど、アデノになったと園にいうと登園許可証をもらってきてくださいと言われることが多いよう。
しかし、アデノウイルスは、目や咽頭から2週間、便からは3-4週間排泄されるので、出席停止だけで、感染を予防することは難しい。
予防は、生活習慣を整えて、しっかり手洗いすることが一番。
Posted by さかざきひろみ at 19時26分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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