2023年08月24日(木)
26番 桂枝加竜骨牡蛎湯 [漢方製剤]
けいしかりゅうこつぼれいとう。
柴胡加竜骨牡蛎湯の虚弱バージョン。
エネルギッシュにドキドキしているのが、柴胡加竜骨牡蛎湯。
桂枝加竜骨牡蛎湯は、体力のない弱々しい人が、不安で動悸がしているようなイメージ。
不安、不眠、動悸、怖い夢などの症状に、元気がない、食が細い、顔色が悪いなどの症状があるときに処方する。
中身は、虚弱な人の風邪の初期につかう桂枝湯に精神安定と動悸をおさえる作用のある竜骨と牡蛎が加わったもの。
桂枝湯は小建中湯にも、柴胡桂枝湯にも含まれている。
保険適応病名を見ると、
下腹直筋に緊張のある、比較的体力の衰えているものの次の諸症。小児夜尿症、神経衰弱、性的神経衰弱、遺精、陰萎。
ちなみに竜骨は大型哺乳動物の骨、牡蛎はかきの貝殻。
こんなもんが、メンタルを安定させる作用があるのよね。
これを発見した人はほんとにすごいわ。
Posted by さかざきひろみ at 20時02分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
2023年08月22日(火)
目も夏バテ
最近話題になっている。
原因は3つ。
1)強い紫外線による目の日焼け
海水浴に行った後、急に眼がかすんで、眼科にいったら、眼に傷がついていたそう。
強い紫外線で、眼がかなり乾燥するので、負担がかかる。
サッカー少年で、眼が真っ赤になって来院されたお子さんもいた。野球はまだ帽子があるけど、サッカーは帽子がないし、サングラスも難しい。
予防としては、やはりサングラスや日傘。
どうしても、難しいときは、長時間紫外線を浴びない方がよいけれど、運動しているお子さんたちは、なかなか難しいね。
2)冷房による乾燥
冷房で、乾燥しすぎてドライアイになることも。
エアコンの冷風を30分浴びると、涙が蒸発してしまうので要注意
また、ハンディ扇風機もドライアイの原因。
顔に1分間ハンディ扇風機の風を当てると、涙が蒸発して角膜がむき出しになって傷つきやすくなってしまうことがわかっている。
予防としては、直接目に冷気をあてないこと。
また、冷房の温度も冷えすぎないようにしたほうがよい。
3)スマホやパソコン、タブレット。
ゲームなどに集中すると、まばたきが減って目が乾燥してしまう。
暑いので、家の中で遊ぶ時間が長くなるので、いつもよりゲームやスマホを見る時間が長くなっている方が多い。
30分〜1時間に1回ぐらいは、遠くを眺めたりまぶたを閉じて、眼を休ませることが大切。
それよりも、実際スマホやタブレット使用で、近視のお子さんがとても増えている。3−6歳では50%、小学生では70%、中学生では90%ものお子さんが近視とのこと。
また、眼の夏バテとは少し違うけど、
熱中症になった人は、そうでない人たちに比べて、5年後の白内障の発症率が大体4倍ぐらいに高くなることが分かったそう。
熱中症で、体温が上昇し眼球の温度が上がることなどが原因。
目はとても大切。
暑さや乾燥から、目を守りたい。
私は、朝夕、電子レンジでチンした蒸しタオルで目を温めている(600wで40秒)
血行がよくなって、筋肉の緊張がほぐれ、リラックス。
あとは、ドライアイの点眼かな。
おかげで、今のところ裸眼でも全く困らない。
老眼も今のところ、ひどくない。
一時、糸が針に通りにくかったけど、今は回復して大丈夫。
Posted by さかざきひろみ at 19時24分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2023年08月20日(日)
突然
先日、懇意にして頂いていた先生が急遽された。
午前中、普通に診療されていて、午後診療になっても、なかなかいらっしゃらないので、スタッフが見に行くとすでにお亡くなりになっていたという。
連絡をうけてほんとにびっくりしたが実感がわかない。
6月の東洋医学会でお会いしたときは、とても元気で来年の大阪の総会に向けて頑張ろうと話をしていた。
7月には、美味しいアイスを頂いた。
漢方ビギナーの時に、先生のご講演を聞いた。
とっても面白くて、わかりやすく、ますます漢方薬が好きになったのを覚えている。
そのあと、クリニックに見学にいって、たくさんのことを教えて頂き、さらに「千福先生のところも見学に行ったほうがいいで」とすぐに紹介してくださった。
私が一番最初に漢方の講演会をしたときは、一緒にコラボしてもらったし、その次、はじめて一人で講演したときは、聞きに来てくださり、とても心強かった。
グルメでワインが大好きな先生。
いっしょに、美味しいものを食べにいった。
そういえば、娘も一緒に招待して頂き、ワインの飲み方を娘に講義してくれた。
娘も先生のことを、とてもよく覚えている。
「あの元気な先生が......」
漢方薬では、
黄耆建中湯はすごい、鼻閉には越婢加朮湯が一番やで。
めまいに効く処方(五苓散、苓桂朮甘湯、半夏白朮天麻湯、真武湯)について。
またまた、花粉症では竜虎湯(五虎湯+小青龍湯)という独自の処方をすすめてくれた。
麻杏甘石湯を使っていたのだが、「虎がいいよ、大阪やったら五虎湯使ってよ」といわれ、それから五虎湯を愛用するようになった。
めちゃくちゃ優秀で勉強熱心という反面、面白いことが大好きでエンターティナーでもある。
今も、ラインしたら、普通に返事が返ってくるような気がする。
金曜日には、漢方jpにて、先生を偲ぶ追悼特番。
耳鼻科の先生の中で私も参加させて頂いた。
先生の患者さんたちは、漢方薬を処方してくれるところが見つからず困っていらっしゃるとのこと。
当院は遠方だけど、オンライン診療などで少しでもお役にたてたらと思う。
最後に、先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
Posted by さかざきひろみ at 06時15分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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