さかざKIDSブログ

2023年10月17日(火)

溶連菌感染症

外来では、インフルエンザと同じぐらい溶連菌感染症が流行中。
もともと、小児科で多い感染症だけど、コロナ禍では、ほとんど見なくなっていた。

それがコロナ禍があけて、いつもよりとても多い。

喉がめちゃくちゃ痛くなって、
ご飯を呑み込めないほど痛いのは、溶連菌が怪しい。

大抵、のどが真っ赤で、いちご舌になっているので、見ただけでわかることが多いけど、そうでないタイプもある。

嘔吐や頭痛が出るお子さんや、また細かい発疹が出ることも多い。とびひとして、発症する場合もある。

今、熱がでたら、コロナやインフルエンザの検査をすることが多いけど、陰性。
その後、いったん熱がさがったけど、また1週間ぐらいして熱がでて症状を繰り返す、そんな場合も結構ある。

潜伏期は2−5日ぐらいで、のどの検査で診断できる。

溶連菌感染症は、ウイルスと違って細菌になるので、治療は抗菌薬の内服となる。
それも、10日間内服することが多い。
途中でやめてしまうと、再発したり、合併症を起こすことがあるので、ちゃんと最後まで薬を飲むことが必要。

ただ、抗生剤を内服すると1−2日で症状は軽快。
登園登校は、抗生剤を内服してから24時間以上経過して、熱がさがって、食欲も回復し、本人が元気なら大丈夫。

ときどき、抗生剤をのんで7−10日後に発疹がでることがある。結構、真っ赤で全身にでるので、あわてて受診される。これは溶連菌の菌体成分に対する反応で、だいたい2−3日で軽快する。

また、とてもまれだけど、溶連菌感染後に、チックや強迫性神経障害を起こすPANDAS(溶連菌感染性小児自己免疫精神神経障害)というのもある。

さらに、せっかく10日間抗生剤を内服したのに、1週間ぐらいで再燃するお子さんもいる。

溶連菌は、抗生剤ですぐにやっつけることができるけれど、再燃したり、ちゃんとお薬を飲まないと合併症があったりで、結構しつこい菌でもある。

Posted by さかざきひろみ at 19時43分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

トラックバック

トラックバックURL

http://www.sakazakidsblog.com/tb.php?ID=3325

コメント

コメント投稿フォーム

名前:(この情報をCookieに保存させたい場合にチェック)
メールアドレス: (表示はされません)
URL: (名前にリンクされて利用されます)
コメント:
パスワード: (削除時に利用)

ページのトップへ ページのトップへ

10

2023


1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

検索


カテゴリーリスト

最近の記事

最近のコメント

RSS1.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2006 さかざKIDSブログ All right reserved.2006 Sakazaki Kodomo Clinic.