2023年10月08日(日)
どうやって飲んだの?
漢方薬を飲めた場合、必ずどうやって飲んだの?とお聞きする。
「そのまま飲めた!」という強者もいるけど、たいていは何かに混ぜている。
おすすめは、ココアやミロ、コーンスープなど。
1歳以上ならはちみつで練るのもいい。
先日びっくりしたのは、発達に少し問題があるお子さんたち。
こだわりや感覚過敏があるので、漢方薬を飲むのはハードルが高いことが多い。
1人目のお子さんは、年少さん。
「抑肝散加陳皮半夏を、ココアに混ぜて、さらに氷にして、シャーベットにして食べてます」
いつも泣いて椅子には座れずに、診察室のすみっこでもしもし。お口あーんはどうしてもできない。
それが、ちゃんとお椅子に座れるようになり、またお口あーんもできるようになった。
しかもにっこりしてバイバイ。
2人目のお子さんは、
「毎朝ふりかけご飯で、それに抑肝散加陳皮半夏をさらにふりかけて食べているんです。本人が、自分で、お薬箱からとってきて、自分で振りかけてます。」」
このお子さんは、毎日飲んでいるのではなく、体調に合わせて、自分で薬をもってきて振りかけるとのこと。
まだ、年長さんなのに、自分の体のことを知っているのはすごい。
漢方薬を飲む前は、幼稚園で、切れてお友達とトラブルになることが多かったそう。
とくに、皆と合わせないといけない運動会は苦手。
それが、今年はとても楽しみにしている。
「運動会、楽しみだね」というと、すこしてれて笑ってくれた。
ココアシャーベット漢方は、きっと美味しいに違いない。
でもふりかけ漢方はどうだろう??
私もごはんにアンパンマンふりかけをかけて、抑肝散加陳皮半夏をふりかけてみた。
これは.....、どちらかというとまずい〜。
そのまま漢方薬を飲んだ方がいいように思うけど。
彼にとってはこれが美味しいのよね。
とにかく漢方薬を飲んでくれて、心がおちついて楽しく元気になるのが一番。
Posted by さかざきひろみ at 19時04分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2023年10月07日(土)
こども漢方服薬指導 [講演]
土曜日の夕方は、
兵庫県保険医協会での講演会。
ここでは、昨年春と秋、そして今回で3回目。
3回も招待して頂いて、ほんとにありがとうございます。
そして、今回は服薬指導&試飲。
コロナ禍になって、ほとんどがオンラインの講演。
そして、試飲なんてとんでもないという状況だったので、実演も久しぶり。
講演前に記念写真。
わたしもはりきってたくさん準備。
持っていくのも重かったけど、頑張ってよかった。
混ぜるものとして、持って行ったものと、
漢方薬。
漢方薬を並べると色が可愛い。
一番人気は、抑肝散コーンスープ。
これは、ほんとにわからない。
しかも混ぜるだけなので、とっても簡単。
まずい辛夷清肺湯はココアで味変。
葛根湯加川芎辛夷カルピスはマミー味。
混ぜて味変した漢方薬と、何も混ぜてない漢方薬を両方飲んで、その違いにびっくりされていた方もいた。
ココア抑肝散ゼリーなるものを初めて作ってみたが、これも美味。講演だけでなく、今回のように、実際にたくさんの方と色々お話できるのはとても楽しい。
これから秋の講演が続く。
来週は金沢へ。
Posted by さかざきひろみ at 20時15分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2023年10月05日(木)
30番 真武湯 [漢方製剤]
とうとう30番まで。
138番までだけど、実際は128種類。
週1回ブログにアップするとなると、42カ月もかかってしまう。
どうしようか...。
まあ、メジャーでまず覚えておいたほうがよいのが、1-30番と言われている。
30番はしんぶとう。
使用目標は、
体力虚弱な人で冷えがつよく、全身倦怠感があり、下痢腹痛を訴える場合に用いる。
また、床に吸い込まれそうなめまいと教えてもらったことがある。
とにかく、附子という強力に体を温める生薬が含まれる。
茯苓と蒼朮は、利水作用で五苓散にもふくまれる。
芍薬は痛み止めで、生姜は胃腸機能を改善し身体を温める。
身体の新陳代謝が低下して、余分な水が消化管にあって、冷えている。その水をさばいて、身体を温めるイメージ。
私自身もこの薬によく助けられる。
水様下痢便がひどく、渋り腹でヒア汗。
全身が冷たくなって、トイレで「神様ごめんなさい。助けてください」と、辛いとき。
この真武湯と芍薬甘草湯を飲むと短時間で治癒する。
真武湯にも芍薬が入っていて、これは腸管の痛みを和らげる。さらに芍薬甘草湯で芍薬を増量。
とにかくメッチャ冷えて下痢するとき、めまいがあるときにぜひ。
Posted by さかざきひろみ at 18時10分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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